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新版王宮 轉蛋幣故事:

ランジェリーガチャ Sexy 朝まで君を離さない

(アラン)(ジル)(シド)

 

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プリンセスルームガチャストーリー
『ランジェリーガチャ Sexy 朝まで君を離さない』

(アラン)

 

――…アランと一緒に出かける約束をしていた当日
アランが出かける支度をするのを、ベッドに座って眺めながら待つ。
アラン 「…よし、準備出来た」
吉琳 「ほんと? じゃあ、行こうか」
アラン 「ん」

(アランと出かけるの久しぶりだな…。)
(晴れてよかった)

ベッドから立ち上がると、見ていたアランがむっと眉を寄せる。
アラン 「お前…」
吉琳 「どうしたの?」
アラン 「どうしたはこっちの台詞」

(何か怒らせるようなことしちゃったかな…?)

不安に思っていると、アランの少し骨ばった手が私の手を掴んだ。
アラン 「気づいてないなら教えてやる。こっち来て」
鏡の前まで連れて来られ、自分の姿と向き合う。

(ワンピースも髪も、おかしくないはずだけど……)

吉琳 「えっと…何か変だった?」
アラン 「体少し屈めて、鏡に手ついて」
吉琳 「…? こう?」
よくわからないまま、言われた通りの体勢になる。
アランを伺うと、視線で鏡を見るよう促された。
アラン 「…そうやって屈むと、見えるんだよ」

(あ……っ)

鏡を見ると、胸元の開いたワンピースの隙間から、
シェルピンクのランジェリーが覗いていた。

(全然気づかなかった……恥ずかしい)

顔が熱くなって俯くと、とんとアランが後ろから鏡に手をつく。
アラン 「なに、誘ってんの?」
吉琳 「ち、違うよ…!」
アラン 「ほんとに?」
耳に唇が押し当てられた瞬間、アランの指がワンピースに触れて……
吉琳 「あ…っ」
胸元の隙間を軽く下げられると、さっきよりランジェリーが見えてしまった。
吉琳 「アラン…っ」
アラン 「ちょっとワンピース下げたらこんな簡単に見えるのに、無防備すぎだろ」
アラン 「…っていうか、こんなランジェリー持ってたっけ?」
吉琳 「う、うん…買ったばかりの新品だから、まだ見せたことなかったけど」
アラン 「……ふうん」
アランがむっとした表情のまま、私の胸元を見下ろす。

(アランのために選んだんだけど…)

吉琳 「これ…好みじゃなかった?」
アラン 「は…? どういうこと?」
吉琳 「このランジェリー、アランが好きかなって…そう思って選んだの」
昨日雑誌で見た占いのことを話すと、アランは短くため息をついた。
アラン 「お前、すぐそういうの信じるよな」
吉琳 「ご、ごめん…」
アラン 「いいけど」
アランは鏡から手を離すと、体を起こした。
アラン 「…なあ、それ俺のために選んだって言うなら」
アラン 「こっち向いて、もっとよく見せて」

(改めて見せるのは恥ずかしいけど…)

吉琳 「…うん」
振り返ると、アランの手がワンピースを優しく胸の下まで引き下ろす。
吉琳 「……っ」
アラン 「…ふうん」
視線がじっとランジェリーに注がれて、鼓動が速くなる。

(こうしてじっと見られると…やっぱり恥ずかしい)

吉琳 「どう…かな?」
アラン 「…だめ」
吉琳 「え?」
顔を上げると、アランは悪戯っぽく瞳を細めた。
アラン 「似合ってるから、なおさらこんな胸元開いたワンピース着せられない」
吉琳 「アラン…」

(ランジェリー、気に入ってくれたってことだよね…?)

アラン 「出かける前に着替えろよ」
吉琳 「うん…!」
嬉しくなって微笑むと、ふいにアランの口角が意地悪に上がる。
アラン 「でも、先に…」
アラン 「お前のこと、しばらく独りじめさせて」
吉琳 「え…」
体をまた鏡側に向けられ、後ろから首筋を甘く噛まれる。
吉琳 「ア、アランっ…これから出かけるのに、痕ついちゃうよ……」
アラン 「……つけてんだよ」
アラン 「他の男が寄りつかないように」
ランジェリーが上にずらされると、大きな両手が素肌の胸を包み込む。
吉琳 「……っ…ぁ」
焦らすように動く指の感触に、耐え切れず目をぎゅっと閉じる。
アラン 「…顔、真っ赤」
アラン 「目、閉じないで…鏡で自分の姿見て」
吉琳 「や、やだ…」

(絶対、ひどい顔してる)

アラン 「いいから、見て」
そっと目を開けると、頬を染めて息を乱した自分の姿が映った。
吉琳 「……っ」

(私…アランに触られて、こんな顔してたの?)

アラン 「この顔、やっぱり誘ってるとしか思えないだろ?」
吉琳 「ほんとにそんなつもりじゃ……」
言葉を遮るように、耳を柔らかく噛まれる。
吉琳 「んっ……」
アラン 「お前にそのつもりがなくても、勘違いする奴だっているんだよ」
アラン 「着替えて城下行く前に…こんな格好したお仕置きな」
アランは自分の服を脱ぎ捨てると、ワンピースを腰下まで引き下ろす。
吉琳 「……っ…、ま、待って」
アラン 「待たない」
アラン 「…っていうか待てない」
露出した背中にアランの舌が滑って、体に甘い痺れが走る。
吉琳 「…ぁ……っ」
アラン 「さっきみたいに、鏡に手つけよ」
すがるように鏡に手をつくと、ワンピースの裾がたくし上げられる。
吉琳 「アラン…?」
アラン 「手、離すの禁止だから」
振り返ろうとした瞬間、腰を掴まれ深く肌が重なる。
吉琳 「…んぁ…っ……」
溺れるような熱に体を震わせると、後ろから掠れた吐息が聞こえた。
アラン 「…お前の体、熱すぎ」
吉琳 「だ、だって……」
アラン 「…まあ、俺も同じだけど」
鏡の上でアランと手が重なって、微かな切なさが胸を込み上げる。

(アランとこんなに距離が近いのに……)
(この体勢だと、アランがどんな顔してるのかよく見えない)

吉琳 「アラン…そっち、向いてもいい?」
アラン 「…なんで?」
吉琳 「鏡と向かい合ってると一人みたいで…寂しいから」
アラン 「……いいけど」
アランは体を少し離して私を振り向かせると、ふっと顔を逸らした。
吉琳 「アラン…何か怒ってる……?」
アラン 「…別に」
アラン 「…顔赤いの、見られたくなかっただけ」
気まずそうに告げて、アランが私を抱きしめる。
そして、唇にそっと優しいキスをした。
アラン 「…可愛い格好するのも、こういう顔見せるのも、他の奴の前では禁止」
アラン 「俺のお前が好きなとこ何一つ…誰にも見せたくないから」
吉琳 「アラン…」

(急にむっとしたり、どうしたのかなって思ってたけど…)
(…そんなこと、考えてたんだ)

くすぐったい想いを感じながら、首の後ろに手を回してキスを返す。
吉琳 「…心配しなくても誰にも見せないよ」
吉琳 「これは、アランのためだけのランジェリーだから」
アラン 「…ん」
視線がぶつかると、ひどく優しい笑みが広がる。
その笑顔に、きっとこの先も心を奪われ続けるのだろうと、
幸せな予感を感じた…――

 

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プリンセスルームガチャストーリー
『ランジェリーガチャ Sexy 朝まで君を離さない』

(ジル)

 

――…漆黒の空に、淡く光る星が浮かぶ夜
公務を終えて報告に立ち寄ったジルの部屋で、
私はジルの仕事の手伝いをしていた。
ジル 「お手伝いありがとうございます、吉琳」
ジル 「ですが、公務の後なのに疲れていませんか…?」
吉琳 「ううん、平気だよ」

(それに、少しでも長くジルといたいから、)
(こうしていられるのが嬉しい)

ジル 「これが終われば、この後は約束通り一緒に過ごせますので」
吉琳 「うん。でも無理はしないで、ゆっくりでいいよ」

(…後はこの本を片づけるだけかな?)

机に積み上がった本を、順番に棚に戻していく。
しばらくすると、ふいにジルが後ろに立った。
吉琳 「ジル…? お仕事終わったの?」
ジル 「ええ、終わりましたが…」
振り返ると、ジルの視線が私の肩を見ていることに気づく。
ジル 「吉琳、ドレスの肩口からリボンが見えていますよ」
吉琳 「えっ」
見ると淡いラベンダー色のリボンが肩口から覗いていて、顔が熱くなる。

(ランジェリーを留めるリボンがずれてたんだ…)

吉琳 「これは…っ、何でもないから気にしないで」
リボンを手で隠しながら離れようとすると、
ジルが妖艶に微笑んで本棚に手をついた。
ジル 「そう言われると逆に気になりますね」
ジル 「可愛らしい色で、なんだかプレゼントのリボンみたいですし…」

(ジル…もしかして、)
(これがランジェリーのリボンって気づいてない…?)

ジルは顔を寄せると、指先でリボンを軽く引く。
ジル 「このリボン、解いたらどうなるのですか…?」
吉琳 「あ…ほ、解いちゃ駄目…」
ジル 「どうしても、ですか?」
吉琳 「どうしても、です…」
ジル 「…吉琳。さっきからずいぶん頑なですが…」
ジル 「もしかして、私にこうして触れられるのが嫌になったのでは…」
ジルの瞳が切なさを帯びて、慌てて口を開く。
吉琳 「嫌じゃないよ! これだってジルのために選んだランジェリーで…!」
ジル 「…私のために?」

(あ……)

慌てて口をつぐんだけれど、遅かった。
ジル 「隙のある格好をした貴女を、諌めようと思っただけだったのですが…」
ジル 「思いがけず嬉しいことを聞きました」
さっきまでの悲しい表情が嘘のように、ジルがふっと笑みを深める。
ジル 「良ければ、見せてくださいませんか?」
吉琳 「え?」
くっと顎を持ち上げられ、唐突にジルの唇が重なる。
吉琳 「んっ…」
抵抗する気を奪うように、絡まる舌が意識を翻弄してくる。
その間に、ジルが慣れた手つきでドレスを肩口から引き下ろした。
吉琳 「…っや、…だめ」
ジル 「このリボンを解くと、ランジェリーが外れるデザインですか……」
あらわになったランジェリーを両手で隠すと、
艶のある声が耳をくすぐる。
ジル 「今夜はずいぶん刺激的な格好なのですね…?」
吉琳 「ち、違うよ…リボンが可愛いなって思って買ったんだけど」
吉琳 「すぐにリボンが緩むから、なかなか着けられなくて…」
ジル 「でも、今夜は私のために着けてきてくださったのでしょう?」
吉琳 「…うん」
占いの結果を信じて、
喧嘩をしないようジルが好きそうなものを選んだのは事実だ。

(でも、そんなにじっと見られると…)
(いくら恋人のジルでも恥ずかしい)

ジルが楽しそうに、ランジェリーの縁をなぞる。
ジル 「すごく可愛らしいですよ…貴女によく似合っています」
吉琳 「そう…かな?」
ジル 「ええ。…このまま貴女を眺めていたいくらいです」
熱のこもった眼差しが近づき、唇に何度も軽いキスが落ちる。
その間も、ジルの長い指先はリボンを遊ばせていた。

(……っ、リボンが解けそうで落ち着かない)

ジル 「…吉琳、キスをしている時によそ見はいけませんよ」
目を細めたジルが、唇に甘く噛みつく。
吉琳 「ん…っ……ジル…」
反射的に体が逃げそうになると、リボンがまた緩んだ。
吉琳 「あ……」
ジル 「逃げても構いませんが…」
ジル 「あまり動くと、勝手に解けてしまいますよ」
リボンの端が、ジルの指先にくっと引かれる。
ジル 「そうなると全部見えますが、いいのですか…?」

(よくない…けど)

耳が熱くなるのを感じながら、ジルを見上げる。
吉琳 「恥ずかしいけど、逃げる気なんてない…」
吉琳 「大好きな人から逃げたりしないよ」
ジルは目を見開くと、首筋に顔を埋めて私を縦に抱き上げた。
吉琳 「…っ、ジル?」
ジル 「……貴女は本当に私を喜ばせるのが上手ですね」
ジル 「からかう余裕がなくなりました」
机の上へ運ばれ押し倒されると、熱を増した瞳に見下ろされる。
ジル 「…さっきまでこのランジェリーを解くのが惜しかったのに」
ジル 「今は貴女と少しでも肌の距離を埋めたい」
吉琳 「あ……」
頭の上で手首が押さえられ、リボンが噛んで解かれる。
ひどく緩んだ胸元でジルの髪が擦れて、
はだけた胸を柔らかく噛まれた。
吉琳 「…っ、ぁ……っ」
思わず腰が浮いて声をこぼすと、
吐息を飲み込むようなキスで唇を塞がれる。
吉琳 「んぅ…っ…」
ジル 「…貴女の吐息、溶けそうなほど熱いですよ」
吉琳 「ジルも……んっ」
続けようとした言葉は、唇を割って入った舌にかき消された。

(熱くて…本当に体も心も溶けてしまいそう……)

思わずジルの背中にしがみつくと、濡れた音を刻んで唇が離れる。

(あ……)

離れた熱を寂しく思うと、ジルがシャツを脱ぎながら微笑んだ。
ジル 「…どうしてそんな顔をしているのですか?」
吉琳 「え…?」
瞳を細めながら、ジルの指先が柔く私の唇を押しつぶす。
ジル 「もっとして欲しい…そんな顔をしています」
こちらを誘うような視線に、耳まで熱が広がる。

(私、そんな顔してたの…?)

ジル 「吉琳…?」
ジルの指先が、答えを催促するように顎をすくい上げた。

(言葉にするのは恥ずかしいけど……)

吉琳 「ジル……もっと、して」
ジル 「…貴女が望んでくださるのなら、いくらでも」
優しい囁きが届いて、胸が疼くような甘いキスが落ちる。
重なった胸から、ジルの鼓動を感じた。

(ジルも胸の音…速い)
(私と同じくらい、ドキドキしてくれてるんだ)

息を乱して唇が離れると、ジルが私の足を撫でるように抱えた。
ジル 「今夜は貴女を離してあげられそうにありません」
ジル 「逃げなかったこと、後悔していませんか…?」
余裕のない表情に、胸の奥が甘く焦れる。
吉琳 「してないよ…ジルのこと、大好きだから」
頬を寄せると、ジルがくすぐったそうに笑う。
肌の温もりを求め合うように、
二人の眠れない夜が過ぎていった…――

 

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プリンセスルームガチャストーリー
『ランジェリーガチャ Sexy 朝まで君を離さない』

(シド)

 

――…薄雲の隙間から、淡い月明かりが降り注ぐ夜
1日の公務を終えて、私はシドと会う約束の時間が来る前にお風呂に入っていた。
吉琳 「あ……」
お風呂から上がり、ランジェリーを身に着けたところで思わず動きを止める。

(着替え持ってくるの忘れた……)
(どうしよう、早く支度しないとシドと約束した時間がきちゃう)

焦りを覚えたその時、バスルームの向こう側からノックの音が響いて……
シド 「吉琳、もう風呂からあがってんだろ?」
吉琳 「え…シド?」
聞こえた低い声に、バスルームの扉に近づく。
吉琳 「どうしてここにいるの? まだ約束の時間より早いのに…」
シド 「仕事が早く終わったんだよ。お前の部屋行ったら、メイドがここだって言ってな」
シド 「それよりお前、今欲しいものがあるんじゃねえか?」
にやにやしているのがわかるような声に、むっと眉を寄せる。

(もしかして、着替えを忘れたのメイドさんから聞いたのかな)

吉琳 「…私の欲しいもの、シドは持ってるの?」
シド 「さあな? だが、メイドからお前宛に預かってるものはある」

(やっぱり…)

そう思いながら、身につけたコバルトブルーのランジェリーを見下ろす。
シドが好きそうだと思って買ったランジェリーは、いつもより少し大胆なデザインだ。

(見られたら、からかわれる気がする)

シド 「おい、渡すから扉開けろよ」
吉琳 「…うん」

(手だけ出して受け取れば、見えないよね…?)

かけていた鍵を開き、扉を開けた瞬間……
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シド 「遅え」
吉琳 「わ…っ」
手首を掴まれ、浴室の外に引っ張り出される。
驚いている間に背中に手が回り、体を抱きしめられた。
吉琳 「いきなり何…っ」
シド 「やっぱりな。体冷えてんじゃねえか」
シド 「さっさと扉開けねえからだ」
冷えた体温を確かめるためか、体を温めるためか、
大きな手が背中から腰をなぞる。
吉琳 「…っ…そう思うなら、早く着替え渡して」
シド 「そのつもりだったが…――やめた」
吉琳 「え?」

(どういうこと…?)

顔をあげると、目の前に不敵な笑みが広がる。
シド 「俺も風呂入るから、お前も入り直せ」
吉琳 「なんでシドまで…!?」
シド 「俺はこれからなんだから、別におかしくねえだろ。それに…」
深い海色の瞳が近づき、吐息が唇に触れる。
シド 「その方が一緒にいられる時間、増えるだろうが」

(…その言い方は、ずるい)

しかも、からかうように言っているのに、瞳の色はひどく柔らかかった。

(こんなの、断れないよ…)

せめてもの抵抗に本当に小さく頷くと、笑って髪を撫でられる。
シド 「素直じゃねえ奴」

***

二人で浴室に入ると、シドはすぐにシャツを脱ぎ捨てた。
あらわになった体から、ぱっと目を逸らす。

(別に、初めて見るわけじゃないのに…)

明るい中で見る体に、今更恥ずかしさが込み上げる。
壁の方を向いていると、吐息を含んだ笑みが聞こえた。
シド 「おい、脱がねえまま入る気か」
吉琳 「脱ぐ、けど……」
シド 「何だ、もう少し俺にその格好見せてえのか?」
吉琳 「…っ…何でそうなるの」
振り向くと、思いがけない近さにシドがいた。
反射的に後ずさると、背中が壁に当たって顔を覗き込まれる。
シド 「何でって、なあ?」
長い指が鎖骨を辿って肩を撫で、くっとランジェリーの肩紐を引く。
吉琳 「なにして…」
シド 「こんな大胆なの着けてるお前、初めて見るぜ?」
シド 「俺のために着たんじゃねえなら、急に趣味が変わったとしか思えねえ」
指先が下に下りて、レースに彩られたランジェリーと胸の隙間をなぞる。
吉琳 「……っ」

(本当のこと言ったら、きっとからかわれる)
(でも、何てごまかそう…)

迷っていると、ランジェリーの縁をなぞっていた指が奥へ入り込んだ。
吉琳 「やっ…」
シド 「ほら、ほんとのこと言えよ」
敏感な部分をくすぐるように撫でられて、息を詰める。
吉琳 「わかった、言うから…!」
慌てて口を開き、私はシドに雑誌の占いに書かれていたことを話した。
シド 「へえ、俺のために選んだ…ね」

(やっぱり笑われた…)

バレたのが恥ずかしくて俯こうとすると、ぐっと顎を引き戻される。
吉琳 「ちょっと…」
シド 「――可愛い女」

(え……)

目を見開いた瞬間、唇が重なる。
吉琳 「ん…っ」
うなじに手が添えられて、甘やかすようにゆっくりキスが深くなっていく。
唇が離れると、熱を帯びた眼差しとぶつかった。
吉琳 「シ、ド…?」
シド 「…んなこと言われたら、脱がすのもったいなくなるじゃねえか」
シド 「これ、お前に似合ってるしな」
吉琳 「…!」

(似合ってるって、言ってくれた…)
(こんな風に見られることになると思わなかったけど…)
(頑張って着けてみて良かったかも)

頬を綻ばせた時、大きな手にランジェリーごと柔く胸を包まれる。
吉琳 「っ…シド?」
シド 「あんまり声出すと響くぞ」
声に笑みを滲ませながら、シドがランジェリーを押し上げる。
そのまま体を屈めると、シドは胸の先を唇で挟んだ。
吉琳 「んぅ…っ、ん…」
温い熱が胸をもてあそび、ぞくりと背筋が痺れる。
強弱をつけて肌を吸われるたびに、視界が熱で滲んだ。

(頭、変になりそう……)

シドの頭に両手で触れて、力なく押し戻す。
吉琳 「だ、め…お風呂、入るんでしょ…?」
シド 「あ? もう女の顔してるくせに、何言ってる」
吉琳 「そういうシドだって、男の人の顔、してる」
シド 「ああ、お前のせいでな。…だから、待てねえ」
ランジェリーを留めていた腰のリボンが解かれて、するりと下に落ちる。
隠そうとすると足を割り入れられて、熱が集まった部分を焦らすように指でなぞられた。
吉琳 「ぁ……、や、だ…」
シド 「…ほんとお前、あまのじゃくだよな」
ふっと意地悪に目を細めたシドの指先が、ふいに肌に沈む。
吉琳 「あっ…!」
突然の強い刺激に足から力が抜けると、腰に回った手が体を支えた。
シド 「体、俺に預けてろ」
吉琳 「だめ、ほんとに…っ、変になるから…んっ」
唇を塞がれ、痺れるような甘さが体全体に広がっていく。
シド 「変になれよ」
シド 「そういうお前が見てえから、こうしてんだろ…?」
瞳を細めるシドに、胸が大きく音を立てる。

(シド、すごく甘い顔してる…)
(喧嘩どころか、こんな顔が見られるなんて…)

占いがくれたきっかけにほんの少し感謝しながら、
のぼせるような互いの熱に、二人で何度も溺れていった…――

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    小澤亞緣(吉琳) 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()