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ドキドキ ペットシッター~君と過ごす初めての時間~[後編](獎勵故事)

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*謝謝沐沐提供席德的~~~

*收集短語等之後空閒下來再補

 

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二人きりのデートのはずが、思いがけずペットを預かることになり…
その可愛さに癒されて、彼との距離もより一層近くなる…―
…………
アラン:…下手に触っても、怯えさせるだけだから
アラン:それにこいつだって、むやみに傷つけたくはないだろ。きっと
アンバー:…キュ…
吉琳:あ…顔、出してくれた…。大丈夫。アランはとっても優しいから…怖くないよ
………
ユーリ:シドのペットなら、またいつか逢えるね
ユーリ:美味しいワッフル屋さんを見つけられたし、ジャスにも逢えたし、
ユーリ:今日は、いいことが沢山あったね
ユーリ:これからも吉琳様と一緒に、こんな素敵な思い出を作りたい
………
シド:お前、アーサーに妬いてんのか? そんな顔してるぞ
吉琳:ち、違うよっ…
シド:心配しねえでも、一番手がかかるのはお前だからな
シド:後で、たっぷり面倒みてやるよ
………
スピネル:ホー
ロベール:スピネルからも、お礼の気持ちみたい
吉琳:かわいいお花…スピネルもありがとう
スピネル:ホーッ
………
ゼノ:…このまま眠ってしまうかもしれないな
吉琳:そうですね…ですが、チロルの気持ちも分かります
吉琳:ゼノ様の手は、いつも温かくて…包まれていると安心できますから
ゼノ:俺も…こうしていると気が安らぐ
…………
預かったペットと過ごす、いつもは見られない彼の一面…
二人と一匹の穏やかな時間が、あなたを幸せで包み込む…―

 

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アラン
>>>彼を選ぶ

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艾倫獎勵.jpg


アランの特典ストーリー

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心地よい陽気に恵まれた、ある晴れた日のこと…―
公務を終えた私は、息抜きにとアランに誘われ、庭園に来ていた。
アラン:…ロベール?
そう呟いたアランの視線の先を見ると、
庭園の隅でキャンバスに向かうロベールさんの姿を見つける。
吉琳:何を描いているんですか?
訊ねながら近づくと、ふと足元から声が聞こえて…
アンバー:キューッ

(えっ?)

見ると、アランの足のすぐ先でハリネズミが刺を逆立て丸くなっていた。
アラン:っ…
アランは突然のことに驚いたようで、目を瞬かせる。
すると、私たちに気づいたロベールさんが、はっと顔を上げた。
ロベール:二人とも、驚かせてごめんね
ロベール:彼はアンバーだよ。この子も、びっくりして丸くなっちゃったみたいだね
ロベールさんは言いながら、アンバーを手のひらに乗せた。
そうして優しく頭を撫でると、アンバーは安心したように身体を伸ばす。
アラン:随分人に慣れてないんだな
ロベール:いつも部屋の中にいるから、外に連れてきたんだ
ロベール:たまにはひなたぼっこさせようと思ったんだけど、
ロベール:このままじゃ誰かに踏まれかねないし、危なかったかな…?
そう言って、ロベールさんが苦笑をこぼす。

(確かに絵を描きながらじゃ、ずっとアンバーを見ていられないもんね…)

吉琳:それなら…
私はそっと口を開き、ロベールさんにある提案をした。
私たちはアンバーを連れて中庭に来ると、噴水のふちに腰を下ろした。

(私たちがアンバーを見ていれば、ロベールさんも絵に集中できるよね)

そう思い、私はしばらくアンバーを預かるとロベールさんに申し出たのだった。
吉琳:ここなら、ゆっくりひなたぼっこできるね
アラン:そうだな
アンバーの入ったかごを、アランが優しく自分の膝の上に置く。
ロベールさんの側を離れたアンバーは、また丸くなってしまい、
木で編まれた小さなかごの中に入れられていた。
吉琳:震えてる…怖いのかな?
アラン:…かもな
それから、しばらく二人で様子を見ていたけれど、アンバーは怯えたままだ。

(このままじゃ、可哀想だな)
(どうしたら仲良くなれるんだろう…)

その時、私はロベールさんに頭を撫でられたアンバーが、
安心したように落ちついていったのを思い出した。

(同じようにできたら、アンバーも少しは警戒を解いてくれるかな…?)

吉琳:触ることは…できない、よね?
つんつんと逆立っている刺を眺めて言うと、アランが口を開く。
アラン:…下手に触っても、怯えさせるだけだから
アラン:それにこいつだって、むやみに傷つけたくはないだろ。きっと
そう言うアランは、温かな眼差しでアンバーを見つめている。
吉琳:うん…そうだね

(普段からアーサーといて動物に触れているから、)
(アンバーの気持ちも分かるのかな)
(このまま、もう少し様子を見ていよう…)

そう思い直していると、
かごの中でじっとしていたアンバーがわずかに身じろいだ。
アンバー:…キュ…
おずおずと顔を上げ、可愛い顔を覗かせたアンバーが辺りの様子を見回す。
吉琳:あ…顔、出してくれた…
アラン:ああ
嬉しくなってアランを見ると、ほっとしたように微笑んでいた。

(アランは優しいって…分かったのかな?)

アンバーは丸まるのをやめてくれたけれど、まだ少し緊張して見える。
吉琳:大丈夫。アランはとっても優しいから…怖くないよ
アラン:なんだよ、それ
安心させるようにアンバーに話しかけていると、アランがふっと目を細めた。
その穏やかな表情に、胸が甘く高鳴る。
吉琳:…アンバーが顔を出してくれたのは、
吉琳:アランが優しい人だって伝わったからだと思って
吉琳:言葉じゃなくても、側にいると態度で気持ちが伝わるから
ぽつりと言うと、アランは少し照れたように私を見た。
アラン:…お前な…だからって、優しいって何回も言わなくていいから
アランと視線が重なった、その時…
アンバー:キュッ
起き上がったアンバーが、
かごのふちに触れていたアランの手に、甘えるように身体をすり寄せた。

(あっ…)

アンバーの刺がアランの手に触れているのに気づき、とっさに訊ねる。
吉琳:刺、痛くない?
アラン:…平気。警戒、解いてくれたみたいだな
アラン:お前も触るか?
吉琳:うんっ…
アランの問いに頷いて、そうっとアンバーの頭を撫でた。
アンバーは私たち二人の手に頭を擦り寄せて、気持ち良さそうに目を閉じている。

(良かった…)

吉琳:…ね。やっぱり伝わってた
隣のアランに笑いかけると、私を見つめる瞳が、いたずらっぽく細められた。
アラン:お前にも?
からかうように問いかけられ、そっと覗きこまれると、
近付いた距離にまた鼓動がとくんと跳ねる。
吉琳:…うん
私は頬に熱が集まるのを感じながら小さく頷いて、アランの肩に寄りかかった。

(アランの気持ちも、優しさも…)
(全部、伝わってる)

何気なく過ごしていても感じる優しさに、愛おしさが胸を満たしていく。
アラン:…ふーん
アランはふっと微笑むと、私の肩に腕を回し、抱き寄せてくれた。
アンバー:キュッキュウ
かごの中では、すっかりご機嫌になったアンバーが、
嬉しそうに私たちの指先にじゃれついてくる。
その鼻先を撫でながら、
柔らかな日差しの中で、私たちは優しい時間に身を委ねた…―

 

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ゼノ
>>>彼を選ぶ

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ゼノの特典ストーリー

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柔らかな日差しが降り注ぐ、ある春の日…―
公務でウィスタリアを訪れていたゼノ様と視察を終え、
私たちは城に戻って来ていた。部屋に向かおうと、ゼノ様と廊下を歩いていたその時…
ユーリ:チロル、待って…!

(えっ…?)

突然、後ろからユーリの声が聞こえ、二人で振り返る。
すると、ユーリの飼っているリスのチロルが、
ドングリを抱えてゼノ様の足元に駆け寄ってきた。
ユーリ:あっゼノ様、吉琳様!
私たちにユーリが声をかけている間も、
チロルは隠れるようにゼノ様に身体を寄せる。
ゼノ:…どうした
ゼノ様は見上げてくるチロルを見返して膝を折り、そっと手を差し伸べる。
チロル:キュッ
一声鳴くと、チロルは嬉しそうにゼノ様の手に登った。
ユーリ:あっ、こらチロル…!
ユーリが焦ったように声を上げるけれど、
チロルはゼノ様の腕を器用に伝い、ポケットの中にもぐってしまった。
吉琳:何があったの?
訊ねると、ユーリはため息と共に教えてくれる。
ユーリ:うん…今日はチロルがおやつを食べ過ぎてるから、
ユーリ:ドングリを預かっておこうとしたら、逃げられちゃったんだ

(そうだったんだ…)

吉琳:ドングリを取り上げられると思ったのかな…?
ユーリ:そうかもしれない
二人で、ゼノ様のポケットに隠れたままのチロルを見つめる。

(チロル、何だか拗ねてるみたい)

ユーリ:どうしようかな…俺、もう仕事に戻らないといけなくて…
ユーリが眉を寄せて呟くと…
ゼノ:…俺が預かっておこう
ユーリ:えっ?
ゼノ様の言葉に、ユーリは目を丸くした。
ユーリ:いいんですか?
ゼノ:ああ。この後は公務もないからな。…お前も、いいか?
吉琳:はい、もちろんです
訊ねられ、微笑んで頷く。
ユーリ:ありがとうございます…! 仕事が終わったら、すぐに迎えに行きますから
ユーリはそう言い残すと、足早に去っていった。
それから、私たちはチロルを連れて、部屋へ戻って来た。
並んでソファに腰を下ろすと、
ゼノ様のポケットから、チロルがおずおずと顔を出す。
ゼノ:あまり、ユーリを困らせてやるな
ゼノ様は優しい眼差しをチロルに向け、静かに諭す。
チロル:キュ…
すると、チロルはしゅんとして、抱いていたドングリをゼノ様に渡した。
ゼノ:………
ゼノ様がドングリを受け取ると、
チロルはしゅんとしたまま、ポケットの中に戻ろうとする。

(反省しているみたい)
(でも…ちょっと落ち込んじゃったかな?)

気になって見つめていると、ゼノ様がふっと口元を緩めた。
ゼノ:怒っているわけではない…チロル
そうして穏やかに呼びかけると、チロルをポケットから出す。
チロル:…キュ…?
ゼノ様の手の上に乗せられたチロルは、
手袋に何度か鼻先を擦り付けると、ゼノ様の素肌との隙間に入ろうとする。
その姿が可愛らしくて、思わずくすっと笑みをこぼした。
吉琳:ユーリとも、こうして遊んでいるのかもしれないですね
ゼノ:ああ
ゼノ様も小さく笑みをこぼすと、手袋を外し、そっとチロルを包み込んだ。
チロル:キュウ
チロルは温もりに安心したのか、嬉しそうに手の中で丸くなる。

(本当に可愛いな…)

指先で軽く頭を撫でると、チロルは気持ちよさそうに目を閉じた。
その様子を見て、ゼノ様が目を細める。
ゼノ:…このまま眠ってしまうかもしれないな
吉琳:そうですね…ですが、チロルの気持ちも分かります
吉琳:ゼノ様の手は、いつも温かくて…包まれていると安心できますから
微笑んでそう伝えると、ゼノ様の顔が、一層優しくなった。
ゼノ:…そうか
思いのほか近い距離で瞳を覗き込まれ、鼓動が跳ねる。

(っ、少し大胆だったかな…)

頬が熱くなるのを感じながら俯いた時、
チロルを撫でていた手を離したゼノ様が、そっと私の手を握り…
吉琳:ゼノ様…?
はっとする私に、ゼノ様が告げる。
ゼノ:俺も…こうしていると気が安らぐ

(…あ…)

重なった手にぎゅっと力が込められて、嬉しさが膨らんだ。
そのまま、澄んだ瞳が近づいてきて、目を閉じると…
チロル:キュウ…
小さな声が聞こえた方へ視線を向けると、チロルがじっとこちらを見つめていた。
ゼノ:………
吉琳:チロル…?
チロルははっとしたように丸くなり、さっきと同じ姿勢になる。

(さっきは眠そうだったけど、今は…)

チロルの姿勢は眠りそうになっていた時と同じように見えるものの、
ふさふさとした尻尾は、楽しそうに左右に揺れていた。
吉琳:…寝ているわけではないようですね

(もしかして…私たちを気遣って?)

ゼノ:いつまでもチロルに寝たふりをさせるわけにはいかないな
ゼノ様と顔を見合わせ、小さく笑い合う。
チロルを見つめていると、
ゼノ様が優しく私を引き寄せて触れるだけのキスを落とす。
吉琳:…んっ

(ゼノ様…)

不意打ちの口づけに目を瞬かせる私に微笑んで、
ゼノ様はチロルに呼びかけた。
ゼノ:チロル。ご褒美だ
チロル:キュッ!
ゼノ様がさっき渡されたドングリを返してあげると、
チロルは嬉しそうにドングリを抱きしめる。
その姿を見て、また私とゼノ様は、笑みを交わし合い…
ゼノ:…続きは、また後で
吉琳:はい…
小さな声で、そっと秘密の約束をした…―

 

 

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ユーリ
>>>彼を選ぶ

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ユーリの特典ストーリー

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澄み切った空が気持ちの良い、ある日の午後…―
午前中の公務を終え、午後の空き時間に何をしようか悩んでいた私は、
ユーリに誘われ、お忍びで城下を訪れていた。
ユーリ:はい、吉琳様
吉琳:ありがとう
ユーリがお店で買ってきてくれたワッフルを、微笑んで受け取る。
すると、ユーリも嬉しそうに笑みを返してくれた。
ユーリ:どういたしまして
ユーリ:でも、こんなところに新しいお店が出来てたなんて、知らなかったな
吉琳:うん。ユーリが誘ってくれなかったら、知らないままだったかも
風が吹くと、まだ温かいワッフルからふわっと甘い香りが漂い、
私とユーリは一緒に頬を緩める。
ユーリ:冷めないうちに、食べよっか
ユーリがそう言って、ワッフルを袋から取り出すと…
犬:ワンッ、ワンッ

(えっ…?)

一匹のダルメシアンが、鳴きながら勢いよくこちらへ走ってきた。
ユーリ:吉琳様っ…
ユーリが私の手をぐっと引き、自分の背中に隠す。
けれど、その犬はユーリの目の前でピタリと足を止めた。
犬:ワンッ
犬はぶんぶんと元気にしっぽを振りながら、ユーリを見上げている。

(この子…)

ユーリ:この犬…どこかで見たことあるような気がする
吉琳:…うん
襲いかかってくる様子もなく、黒ぶちの毛並みはつやつやとしている。
ただ、お腹が空いているのか、可愛く鳴きながらよだれを垂らしていた。
ユーリ:もしかして、ワッフルの匂いにつられて来たのかも…
ユーリは言いながら、しゃがんで犬の頭を撫でる。
犬:ワン!
その子は立ち上がると、その場でくるっと回って見せた。
それから、じっとユーリのワッフルを見つめる。
ユーリ:…もしかして、今のって芸のつもりなのかな?
ユーリが言うと、犬はどこか誇らしげにしっぽを振った。

(可愛いな…)

思わず、くすっと笑みをこぼしながら、ユーリの言葉に頷く。
吉琳:そうかも。ご褒美をあげたいけど…
ユーリ:ごめんね。犬用のお菓子は持ってないんだ
犬:クゥン…?
犬はユーリの顔を見上げると、そっとユーリの手に前脚を乗せた。
ユーリ:今度はお手、かな?
吉琳:たぶん…
ユーリ:でも、ワッフルはあげられないし…あっ代わりに、こういうのはどうかな
ユーリは、犬の頭を優しい手つきで撫でると、柔らかい声で言う。
ユーリ:君は偉いし、賢いね
犬:ワンワン!
犬はもっと嬉しそうな顔をして、もうひとつの脚も、ちょこんとユーリの手に乗せた。
吉琳:もっと撫でて欲しいのかも
私もしゃがみこみ、ユーリと一緒にその子の頭や、身体を撫でる。
犬:ワオンッ
しばらくそうしていると満足したのか、
犬はまるでお礼を言うように、私たちの周りをぐるぐると回った。
吉琳:可愛いね
ユーリ:うん。もし迷子なら、飼い主を探してあげたいけど…
そんなことを話していると、犬がひと際勢いよく鳴く。
犬:ワンワンッ!
吉琳:あっ待って…!
嬉しそうに吠えながら走り出した先に視線を向けると…
シド:ジャス、こんなところで何してんだ?
そこに居たのは、シドだった。
ユーリ:あっ思い出した。シドが飼ってるダルメシアン!
シド:まあな。…だが、何でこんなところにいんだお前
シドが訊ねると、ジャスは首を傾げる。

(だから見覚えがあったんだ…。ちゃんと逢えてよかった)

シド:また散歩の途中に食いもんにつられたか?
ジャス:ワン!
吉琳:ワッフルが気になったみたい。ジャスも散歩の途中だったんだね
そう答えると、シドはユーリが手にしていた袋を見て、
呆れたようにため息をつく。
吉琳:ジャスのおかげで楽しい散歩になったよ
ユーリ:シドのペットなら、またいつか逢えるね
シド:かもしれねえな
笑ってそう言ったシドは、ジャスを連れて来た道を戻っていく。
ジャスに手を振り、後ろ姿を見送っていると、
ユーリがぽつりと呟いた。
ユーリ:…あ。ワッフルのこと忘れてた

(そういえば…)

ユーリとくすっと笑い合い、私たちは今度こそワッフルを食べながら歩く。
ユーリ:美味しいワッフル屋さんを見つけられたし、ジャスにも逢えたし、
ユーリ:今日は、いいことが沢山あったね
ユーリは嬉しそうに言うと、ふっと柔らかな眼差しを私へ向けた。
ユーリ:これからも吉琳様と一緒に、こんな素敵な思い出を作りたい
ユーリ:だから…これからも、ずっと側にいていい?
微笑んだユーリが、手を差し出してくる。
胸がぽっと熱くなるのを感じながら、私はその手に手を重ねた。

(ユーリと一緒なら、これからも楽しい毎日が続いていくんだろうな)
(本当に…ユーリと出逢えて良かった)

吉琳:うん。私こそ…側にいてほしい
微笑んで答えると、ユーリの優しい温もりがぎゅっと私の手を包む。
私とユーリは笑みを交わしながら、幸せな味のするワッフルを頬張った…―

 

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シド
>>>彼を選ぶ

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シドの特典ストーリー

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澄んだ空に虹がかかる、雨上がりの休日…―
デートの約束をしていた私は、城の前でシドと待ち合わせ、出かけようとしていた。
シド:行くぞ
沐沐:うん
自然に手を取られ、一緒に歩き出そうとしたその時…
アラン:…お前らか
アランが、飼い犬のアーサーを連れて城に向かって歩いてくる。
シド:よお
沐沐:アーサーの散歩中だったんだ…

(…あれ?)

話しかけながらよく見ると、アーサーは泥だらけだった。
アラン:目を離した隙に、水たまりに飛び込まれた
私の視線に気づいたらしいアランが、ため息混じりに教えてくれる。

(そっか、それで…)

沐沐:じゃあ、お風呂に入れてあげないとね
アラン:ああ。これから戻って……
そこに、騎士の方が慌てた様子で駆け寄ってきた。
騎士:団長! こちらにいらっしゃったんですね
アラン:どうした?
騎士:はい、城に来客があり、急ぎ団長にお越しいただきたいと…
アラン:……
騎士の方の話を聞きながら、アランの視線が一瞬、アーサーへと落ちる。
アーサー:クゥン…?
アーサーは不思議そうな顔で、アランを見上げていた。

(アーサーは…一緒に連れていけないよね)

私は、ちらりとシドに目を向ける。

(せっかくシドが迎えに来てくれたけど、)
(このまま放っておけないし…)

アランに、『アーサーを預かる』と申し出ようと口を開くと…
シド:そいつ、貸せ
私より先に、シドがアランに声をかける。
そうして私を見て、口元に笑みを浮かべた。
シド:預かるってことでいいんだろ?
沐沐:っ…うん

(『いいんだろ』ってことは、私の考えていたことが分かって…?)

シド:ついでだ。こいつも綺麗にしといてやる
アラン:…いいのか?
シド:犬の扱いには慣れてるからな。面倒だが、悪いようにはしねえ
何でもないことのように答えるシドに、微かにアランの表情が緩んだ。
アラン:悪い。…頼む
そうして、アランはシドにアーサーを任せて、騎士の方と去っていった。
沐沐:…ありがとう
想いを汲んでくれたことにお礼を言うと、
シドは目を細めて笑う。
シド:お前が何て言い出すかぐらい、大体予想がつく
シド:すぐに顔に出るからな
沐沐:もう、そんなことないよ

(でも、何だか嬉しいな)

シドの答えに、胸が温かくなるのを感じる。
シド:とりあえず、中入るぞ
アーサーの頭を軽く撫でて歩き出すシドの後に、私も笑顔で続いた。
シドが向かったのは、城の入り口の側にある水場だった。
沐沐:お風呂に入れてあげられたら良かったけど…仕方ないよね
シド:ああ。汚れたままじゃ、城の中に入れねえからな
シドは上着を脱ぐと、汲んできた水をアーサーにかけていく。
アーサー:ワオーン
これも遊びだと思っている様子のアーサーの汚れを、
石鹸を泡立てたシドが手際良く落とす。

(面倒だって言ってたのに…)

シドの手つきはとても丁寧で、アーサーも気持ちが良さそうに見えた。
アーサー:クゥン
沐沐:はい、お水
シド:ああ
バケツに水を汲んで渡すと、シドが綺麗に泡を洗い流す。
そうして、濡れた毛並みにふわっと乾いた布をかけた。
シド:これで、中に入っても問題ねえだろ
沐沐:綺麗になって良かったね、アーサー
アーサーがまるでお礼を言うようにシドの手に鼻をすり寄せると、
シドの目が、優しく細められる。

(いつも、ジャスのこともこんな風に洗ってあげてるのかな?)

どこか微笑ましい光景に、思わず頬を緩めていると、
シドがふと私を振り返った。
シド:何ニヤけてんだ
沐沐:っニヤけてなんて…。ただ、シドってやっぱり面倒見が良いなと思っただけ

(アーサーも嬉しそうだし、ちょっと羨ましいくらい)

そんなことを思っていると、
シドがふと、いたずらっぽい色を瞳に浮かべた。
シド:タダ働きはしねえ。まあ、俺が世話焼くのはお前くらいだな
沐沐:えっ…
からかうように言われ、鼓動が跳ねる。
沐沐:…そんなことないでしょ
沐沐:アーサーのことだって、ちゃんと面倒見てるし
沐沐:ね、アーサー
高鳴る胸の音を誤魔化すようにアーサーに話しかけながら、頭を撫でた。
汚れ一つなくなり、嬉しそうに尻尾を振るアーサーにそっと目を細める。
アーサー:ワン!
するとアーサーが返事をするように、元気よく鳴き、
ぶるぶると身震いをして、身体に残っていた水気を飛ばした。
沐沐:…わっ

(びっくりした…)

飛び散った雫で濡れたまま、目を瞬かせていると…
シド:やられたな
シドはおかしそうに笑って、私の頬についた雫を親指で拭う。
それから、ふっと口を開いた。
シド:お前、アーサーに妬いてんのか?
シド:そんな顔してるぞ

(え…)

問いかけと共に、シドの指が私の唇をなぞる。
沐沐:ち、違うよっ…

(確かに、少し羨ましいとは思ったけど…)

熱い頬で首を横に振っても、シドは楽しげに目を細めるだけだった。
シド:心配しねえでも、一番手がかかるのはお前だからな
シド:後で、たっぷり面倒見てやるよ

(あっ…)

すっと顎を上に向けられ、シドとの距離が一気に近づく。
けれど、唇が重なる寸前…
アーサー:クゥン……ワンワン!
アーサーの声が響き、シドが私から身を引いた。

(…え?)

見ると、アーサーがシドのシャツの裾をくわえ、引っ張っている。
そうして、アーサーは構って欲しそうにシドを見上げた。
シド:もう終わったぞ
シド:後はアランに遊んでもらえ
アーサー:クウーン…?
声の調子で遊んでもらえないと分かったのか、
アーサーはどこか悲しそうに鳴いて、ぶんぶんと振っていた尻尾を垂らす。

(シドにすっかり懐いたみたい)

互いにじっと見つめ合うアーサーとシドの様子にくすっと笑みをこぼすと、
シドがため息をついた。
シド:ったく…仕方ねえな
そう言って、シドはアーサーの頭をひと撫でして立ち上がる。

(結局、散歩も付き合ってあげるんだ)
(やっぱり面倒見がいいな)

楽しそうに駆け出したアーサーの後ろを、
シドがどこか楽しそうに歩いていく。
すると、少し前を歩くシドが私の方を振り返った。
シド:行くぞ。お前も付き合え
沐沐:うん
頷いて、シドとアーサーを追いかける。

(やっぱり、私…)
(…シドのこういうところ、好きだな)

改めてそう感じて、私は澄み切った青空の下、そっと頬を緩めていた…―

 

 

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ロベール
>>>彼を選ぶ

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ロベールの特典ストーリー

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心地良い風の吹く、ある晴れた日のこと…―
ロベールさんとデートの約束をしていた私は、
公務を終えてアトリエを訪ねていた。
吉琳:ロベールさん、失礼します
声をかけ、中に足を踏み入れると…
ロベール:ああ、吉琳ちゃん。いらっしゃい
スピネル:ホー

(あれ…)

私を出迎えてくれたのは、キャンバスに向かうロベールさんと、
その肩に止まる、ゼノ様のペットのスピネルだった。

(どうして、スピネルがここに…?)

目を瞬かせていると、ロベールさんが教えてくれる。
ロベール:さっき急に遊びに来てくれてね。一緒に過ごしていたんだ
ロベール:どうしてウィスタリアにいるのか分からないけど…
ロベール:もしかして、ゼノが公務にスピネルを連れて来たの?
私は、意外そうに訊ねるロベールさんに頷く。
吉琳:いえ、スピネルが来たのは先ほどなんです
吉琳:ちょうど今、ゼノ様がこちらに滞在されているんですが、
吉琳:シュタインから急ぎの報告があったようで、スピネルが手紙を届けに
ロベール:なるほど…それで追いかけてきたんだ
ロベール:さすが、スピネルは賢いね
ロベールさんが褒めながら、スピネルの頭を撫でる。
ロベール:ホー
羽を膨らませるスピネルは、何だか誇らしげに見えた。
吉琳:ゼノ様にも褒めてもらえて、すごく喜んでましたよ
吉琳:役に立つのが嬉しいのかもしれませんね
ロベール:そうだね
ロベールさんと笑みを交わしながら、私もスピネルの頭を撫でていると、
ふと、あることに気がつく。
吉琳:スピネル…足に絵の具が付いていますね
ロベール:あ、本当だ
ロベール:俺が絵を描いている間、側で遊んでいたから…その時に付いたのかもしれない

(そうだったんだ…)

想像するだけで微笑ましくて、自然と頬が緩んでしまう。

(…でも、綺麗にしてあげた方がいいよね)

吉琳:じゃあ、洗ってあげないといけませんね
ロベール:うん。でも、その前に…
頷いたロベールさんが、言葉を切ってスピネルに視線を向ける。
ロベール:スピネルも、一緒に描いてみるかい?
吉琳:スピネルと一緒に…?
首を傾げると、ロベールさんがふっと口元を綻ばせる。
ロベール:スピネルと描いた絵を足に括りつけて、ゼノに届ければ、
ロベール:スピネルからゼノへの、いい贈り物になると思うんだ
吉琳:とっても素敵だと思います
ロベールさんの提案に、胸が弾むのを感じながら頷く。
スピネル:…ホー
すると、スピネルが一声鳴いて、
まるで言葉が分かっているかのように、キャンバスの上へ飛び移った。

(スピネルも、やる気みたい)
(どんな絵になるんだろう…?)

楽しい雰囲気に笑みをこぼすと、ロベールさんが優しい声で口を開く。
ロベール:吉琳ちゃんも、手伝ってもらえるかな?
吉琳:はい、もちろんです

***

やがて、辺りが少しずつ暗くなる頃、
真っ白だったキャンバスに、美しい絵が完成していた。
ロベール:…うん。いい出来だね
吉琳:はい、本当に…
嬉しさを覚えながら、頷く。
ロベールさんの塗った夜空の色の上に、
私の描いた月と、スピネルの付けた黄色い絵の具の足跡が輝き、
まるで満天の星空のように広がっていた。
ロベール:乾いたら、ゼノの元に届けようね
スピネル:ホー、ホー
ロベールさんが声をかけると、ご機嫌のスピネルがその頬に擦り寄る。
その光景を見つめながら、私は目を細めた。

(…ゼノ様も、きっと喜ばれるよね)

素敵なプレゼントの手伝いができたことに、満たされた気持ちになっていると、
ロベールさんがぽつりとこぼす。
ロベール:…じゃあ、次は俺の番かな
吉琳:え?

(俺の番って…)

何のことか分からず目を瞬かせてしまう。
すると、ロベールさんが壁に立てかけられていた絵をもう一つのイーゼルに載せ、
その上にかかっていた布を取り去る。
吉琳:っ…
現れたのは、キャンバスいっぱいに色とりどりの花が咲き乱れる絵だった。

(すごく、綺麗…)

思わず見入っていると、ロベールさんがはにかんだ笑みを浮かべる。
ロベール:この前、お気に入りの花が枯れてしまったって言ってたから
ロベール:吉琳ちゃんに枯れない花をプレゼントしたくて
吉琳:その話、覚えててくださったんですね…
向けられる優しい眼差しに、胸がいっぱいになった。
吉琳:ありがとうございます
心からのお礼を伝えると…
スピネル:ホー
その様子を見つめていたスピネルがふわっと飛び立ち、
花の絵にぺたりと足跡をつける。

(あ…)

その足跡は、花々の咲き乱れるキャンバスに、
もう一つ黄色い花を咲かせてくれていた。
ロベール:スピネルからも、お礼の気持ちみたい
吉琳:かわいいお花…スピネルもありがとう
スピネル:ホーッ
嬉しそうに声を上げるスピネルに、私とロベールさんはそっと微笑む。

(二つの絵がこんなに素敵なのは、)
(きっとどちらにも、贈る人の温かい気持ちがこもっているからなんだろうな…)

イーゼルに並ぶ、星空と花の絵を見つめながら、
私とロベールさんはどちらからともなく寄り添い合った…―

 

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    小澤亞緣(吉琳) 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()