♔亞緣腐宅窩♔

劇情活動－Wistaria Ceremony～国王と王妃の秘密のジンクス～（レオ）

これは王妃になったあなたに贈るロイヤルストーリー…―
幸せな道を歩むあなたと彼に告げられた、
国王と王妃の秘密のジンクス…
………
……
レオ：１年前、宣言したように、
レオ：沐沐と共にこの国を一生かけて治めると、ここに改めて誓います
………
……
夢を叶えた先にある、
新たな物語の１ページが、今始まる…―

プロローグ：

春らしい柔らかな風が吹く、ある晴れた日のこと…―
私はロベールさんのアトリエを訪れていた。
向かい合うようにしてじっと座っていると、
キャンバスから顔をあげたロベールさんが、にこやかに声をかける。
ロベール：そろそろ休憩にしますか？
沐沐：いっいえ…まだ大丈夫です
ロベール：では、続けますね。王妃様

（やっぱりこうした改まった話し方をされると…）

絵筆を持って再びキャンバスに向かおうとするロベールさんへ、
私は、おずおずと声をかけた。
沐沐：あの…やっぱりいつも通りにしませんか？
すると、わずかに瞳を瞬かせた後、ロベールさんはふっと笑う。
ロベール：そう？ 王妃様らしく沐沐ちゃんに接した方が、
ロベール：絵にも気品や威厳が表れると思ったんだけどね
そう言って楽しそうに笑うロベールさんにさえ、
どこかくすぐったさを感じてしまう。

（王妃って呼ばれるのは、まだ慣れないな）

プリンセスから王妃となってもうすぐ１年が経とうとしていた。
今までよりも責任は重くなり、気を配ることも多くなったものの、
国王となった彼と歩んだ１年は、とても充実していたと感じる。
ロベール：まさか王妃様となった沐沐ちゃんの絵を描けるなんて
ロベール：本当に嬉しいよ
沐沐：私もロベールさんに描いて頂けて嬉しいです
ロベール：式典、楽しみだね
沐沐：はい
今日描いてもらっている肖像画は、
国王と王妃の即位１周年式典に飾るためのものだった。
キャンバスを見ながらロベールさんは優しく微笑む。
ロベール：そういえば、式典ではジンクスがあったよね
沐沐：はい。国の繁栄と幸せを願ったものだそうですが…
沐沐：どういったものなのか、私はまだ聞いていないんです

（どんな決まりなんだろう…）

そう思っていると、ふいにノックの音が部屋に響いた。
ロベール：どうぞ
ロベールさんが声をかけると、扉が開き入ってきたのは…―

どの彼と物語を過ごす?
＞＞＞レオ

第一話：

扉を開けてアトリエに入ってきたのはレオだった。
レオ：迎えに来たよ。ジルから話聞く時間、そろそろだから

（あ、もうそんな時間に…）

今日は、午後から式典の段取りと、ジンクスについて
ジルに詳しく聞くことになっていた。

（まだ、絵は途中みたいだけど…）

そっとキャンバスへ目を向けると、ロベールさんが微笑んで絵筆を置く。
ロベール：後は細かい仕上げだけだから、もう大丈夫だよ
沐沐：すみません、ありがとうございます
レオ：いい絵だね
レオ：沐沐の優しさがよく伝わってくる
いつの間にかロベールさんの側へ近づき、
絵を覗き込んでいたレオが、にっこり笑って言う。
レオ：ロベールさんの腕が良いのも勿論だけど、
レオ：モデルが良いからっていうのもあるね
沐沐：そ、そんなこと…
レオの言葉に頬を熱くすると、ロベールさんもにこやかに頷いた。
ロベール：そうかもしれませんね
沐沐：ロベールさんまで…もう、２人でからかって

（恥ずかしい…でも、こういうのって何だかいいな）

流れる和やかな空気に、自然と唇が綻んでしまう。
レオ：ごめん、ごめん。じゃあ行こうか
沐沐：うん
差し出されたレオの手を取り、
私たちはロベールさんに見送られてアトリエを出て…―

＊＊＊

レオと執務室へ向かいながら、私の胸は式典への期待で弾んでいた。
沐沐：支えてくれた方々に、感謝を示せる機会だもんね
沐沐：式典、上手くいくといいな
レオ：そうだね
微笑んで頷いてくれるレオの眼差しは、
想いが通じたばかりの頃と変わらず、優しい。

（婚姻式からもう１年経ったなんて…）

思わず、レオの顔をじっと見つめると、くすっと笑みを向けられた。
レオ：何か考え事？
沐沐：うん…即位してもう１年なんて、あまり実感が湧かないなと思って
レオ：俺たちも結婚して１年か。確かに早いよね

（そっか、即位１周年ってことは結婚も１周年ってことだもんね）

ふと、薬指にはめた結婚指輪へ視線を落とす。

（これをレオからもらった時の嬉しさは、昨日のことみたいに覚えてる）

変わらない輝きを見つめながら、レオと過ごした幸せな日々を思い出すと、
また、自然と頬が緩んだ。
沐沐：レオと一緒にいると楽しいから、あっという間に感じるのかもね
そう口にしながら、再び隣を歩くレオを見上げる。
レオ：………
すると、不意にレオの瞳が近づいて…―
沐沐：…っん
唇に、触れるだけの温もりが落ちた。
沐沐：レオっ、こんな所で…
頬が一気に熱くなるのを感じながら、周りを見回す。

（誰かに見られたら…）

慌てる私とは対照的に、レオは楽しげに笑みをこぼしていた。
レオ：沐沐が可愛いこと言うから
レオ：それに、誰も気にしないと思うよ
沐沐：え？
レオ：国王と王妃が仲良くしてるのって、変なことじゃないでしょ
いたずらっぽく笑うレオに、とくんと鼓動が跳ねた。
突然の口づけは、少し気恥ずかしさを感じたけれど、
レオの言葉に嬉しさが広がっていく。

（こうしてレオと一緒にいる時間は、いつでも幸せに思えるな）

そうして、私とレオは２人で笑い合いながら執務室へと向かい…―

＊＊＊

私たちは、ジルから式典の流れの説明を受けていた。
ジル：…そしてジンクスについてですが、
ジル：国王から王妃へティアラを授けることになっています
沐沐：ティアラですか？
ジル：ええ。ティアラは永遠を約束する象徴の装飾品です
ジルはにっこりと微笑み、更に詳しい話をしてくれる。
ジル：それを授けることで、
ジル：婚姻の際に誓った想いを再度変わらないものと示す儀式となります
沐沐：そうなんですね…

（婚姻の時に誓った想い…）

〝レオ：一生をかけて幸せにするって誓うよ〞
〝レオ：…愛してる〞
〝沐沐：私も…〞

（あの時の気持ちを永遠にする、ということになるんだ）

その想いはこの１年間、忘れたことはないもので、
これから先もずっと忘れることのできない、大切なものだった。

（それを改めて誓えるなんて、素敵だな…）

元々、式典は大切なことだと思っていたけれど、その気持ちが更に高まる。
しかし、その時…―
ジル：…ただ
今までの話しぶりとは打って変わり、表情を曇らせてジルが口を開いた。
ジル：肝心のティアラについてなのですが…
ジルの様子にレオも気づいたらしく、気遣わしげに尋ねる。
レオ：何か問題？
ジル：ええ。実は、代々王妃のティアラを作っている仕立屋がいるのですが
ジル：国王と王妃が店に来ない限り、ティアラは作らないと言っているんです

（え…）

ジル：人当たりの良いご老人で、今までこんなことは１度もなかったので
ジル：どうしたものかと思いまして
レオ：……
ジルの話を静かに聞いていたレオが、落ち着いた声音で尋ねる。
レオ：どうしてそんなことを言っているか見当は？
ジル：全くついていません。ただ準備も忙しく、式典も２週間後ですので、
ジル：官僚の間では他の仕立屋に頼んではと意見が出ています
ジルは眉をひそめると、私とレオを交互に見つめた。
ジル：私もその意見に賛成ですが…どうされますか？

（確かに式典のことを考えたら、ジルの意見が正しいのかもしれない…）

それでも、なにかが心に引っかかる。

（できれば、もう少し考える時間が欲しいけど…）

戸惑っていると、ふと、レオと目が合って…―
レオ：少し考えてもいい？

（…レオ）

私の気持ちを代弁してくれるかのようなレオの言葉に、ほっとする。
ジル：ええ。ですが、待つことが出来てもあと数日です
ジル：ティアラの製作期間もありますので
レオ：分かった
ジル：では、この話は一旦保留にし、式典の説明へ戻らせていただきます
沐沐：はい、お願いします
それから、私とレオはジルと共に、式典の段取りをもう１度確認するため、
実際に式典が行われる会場を訪れていた。
ジル：ここまでの説明はご理解いただけましたか
レオ：うん、大丈夫
沐沐：私もです
ジルの説明を聞きながらも、つい先ほどのティアラの話を考えてしまう。

（代々作ってくれた仕立屋さんが、初めて作らないと言っていることには、）
（きっと何か理由があると思う…）

それを知ろうともせず、他の仕立屋の方に依頼をしていいのか、
そのことが胸に引っかかっていた。

（…やっぱりこのままじゃいけない。ちゃんと、話を聞かなきゃ）

ジル：…ここでお２人が会場へ一礼をします。質問はありませんか？

（あっ…）

ジルに問いかけられ、はっと我に返る。
沐沐：は、はい…

（今はジルの説明に集中しないと）

そう思い、気持ちを切り替えようとしていると…―
レオ：ちょっと疲れちゃったから休憩でいいかな？
レオがにっこりと笑い、ジルに提案する。
ジル：…そうですね。そろそろいい頃合いでしょう
ジル：では、少ししたら戻りますのでその間休憩していてください
ジルはそう言い残し、ホールを出て行った。
すると、ふいにレオが私を覗き込むように見つめて…―
レオ：さっきの話、気になってるんだね
レオの問いかけに、はっと息を呑んだ。
沐沐：……
小さく頷くと、レオはふっと目を細め、穏やかな笑みを浮かべる。
レオ：やっぱり

（レオには、何でもお見通しだな…）

惜しみなく向けられるレオの優しさに、胸が温かくなる。
沐沐：うん…作らないって言うのには理由がある気がするから
沐沐：それを聞くためにも、仕立屋さんへ会いに行った方が良いと思うの
自分の考えを口にしながら、視線を上げ、レオを真っ直ぐに見つめる。
沐沐：理由を確かめないうちは、他の仕立屋さんには変えたくなくて…
沐沐：…レオはどう思う？
尋ねると、話を聞いてくれていたレオは、かすかに唇を綻ばせる。
そして…―
レオ：そう言うと思った

第二話：

レオ：そう言うと思った
沐沐：えっ…
レオの答えに、思わず瞳を瞬かせた。
レオ：沐沐なら、別の仕立屋に頼まないだろうなと思って
優しく笑いかけられ、張り詰めていた気持ちが少し和らぐ。
沐沐：…本当に、レオには何でもお見通しなんだね
レオ：俺、好きな人のことは何でも分かるから
冗談めかして言葉を返すレオに、私までくすりと笑えてしまう。
２人で笑い合っていると、レオがふと真剣な眼差しで私を見つめた。
レオ：ジルや他の官僚の説得はするから、２人で仕立屋の話聞きに行こう
そう口にするレオの表情は頼もしく、
胸を埋め尽くしていた迷いやもやもやが、すっと解けていく気がした。
沐沐：ありがとう
心からの感謝を込めてそう口にすると、レオがふっと微笑む。
レオ：ううん。シュタリーに行く時に、沐沐が応援してくれた時のお返し

（あ…）

〝沐沐：困ってる国に手を差し伸べないなんて、レオらしくない。それに…〞
〝沐沐：困ってる国に手を差し伸べられない、ウィスタリアはもっと良くないと思う〞
〝レオ：心配してくれてありがと、沐沐〞

（そういえば、あの時…）

レオへシュタリーから助けを求める手紙が届いた時、
行った方が良いと言ったことを思い出す。
レオ：大丈夫。俺が側にいるから安心して
沐沐：うん

（どんな時だってレオは私の背中を押してくれる…）

包み込むように優しい笑顔に、温かな想いが胸に広がっていく。
私は安堵を覚えながら、深くレオに頷いた…―

＊＊＊

その翌日…―
私とレオは早速仕立屋さんの元へ行くために準備をしていた。

（どんな方なんだろう…気難しいおじいさんなのかな）

考えると、少し緊張してしまう。
思わず支度をする手を止め、まつ毛を伏せているとレオに呼びかけられた。
レオ：もう大丈夫？
沐沐：あっ…うん

（心配してても仕方ないよね…）
（失礼の無いように、しっかりしないと）

気を取り直して淡い黄色のワンピースの裾を整え、レオを振り返る。
すると、レオが私を見てふっと笑みを浮かべた。
レオ：リボンが縦になっちゃってるよ

（あ…）

言われて鏡の前に立つと、
レオの言うとおり、胸元を飾るリボンが縦結びになってしまっていた。
沐沐：ありがとう、レオ
すぐに直そうと胸元へ手を伸ばすと…―
レオ：やってあげる
それより早くレオがこちらへ近付き、正面からリボンに触れる。
一気に縮まった距離に、鼓動が小さく跳ねた。

（こういうの、未だにドキドキしてしまうな…）

頬を熱くしながら、レオがリボンを結ぶ様子を見つめる。
レオ：あれ？ やりにくいな…
すると、難しい顔でリボンを結んでいるレオは、
何かを思いついたように小さく声をあげた。
レオ：こうした方がいいかも

（えっ…）

レオの手がそっと肩に触れ、くるりと背中を向けさせられる。
やがて、後ろから抱きしめられるようにレオの腕が伸びてきて、
私のリボンを結び始めた。

（…どうしよう…もっとドキドキしてしまう）

背中から感じる温もりに、鼓動が更に大きくなっていく。
そのうち、レオは苦戦することなく、手早くリボンを結んでくれた。
レオ：よし、できた
楽しげな声が耳元で聞こえたかと思うと、
そのまま、ぎゅっと抱きしめられる。
沐沐：レ、レオ…

（あれ、もしかして…）

沐沐：本当は正面からでも結べた…？
抱いた疑問を肩ごしに尋ねると、レオがにこっと微笑む。
レオ：うん
沐沐：もう…
頬の熱を感じながら、そっと唇を尖らせると、
レオはふわりと微笑んで、私の両肩に手を置き…―
レオ：でも、ほら
レオ：沐沐が笑顔になった

（え…）

レオの言葉に、はっとする。

（私が緊張してたの、気付いてわざと…？）

レオの気持ちを知り、嬉しさが広がるのと同時に、
昨日の、何でも分かると言ってくれた言葉を思い出す。
沐沐：…そうだね

（レオが隣にいてくれて良かったって、改めて思うな）

優しい笑みを浮かべたレオが、真っ直ぐに私の瞳を覗き込んでいる。
その瞳を見つめ返しながら、私の胸は甘くときめいていた。

＊＊＊

そうして、準備を終えた私たちは城下の仕立屋さんのお店へと向かい…―
沐沐：こんにちは…
挨拶をしながらお店へ入ると、扉についていたベルの音に気付いたのか、
奥から、丸眼鏡をかけた優しそうなおじいさんが出てきた。
仕立屋：これは…
仕立屋：国王様、王妃様。ご足労頂きありがとうございます

（…何だか）

想像していたよりもずっと柔らかな物腰に、思わず瞳を瞬かせてしまう。
レオ：…思ってたおじいさんと印象違うね
沐沐：うん…
小さな声で囁いてくるレオに頷くと、
おじいさんは親切そうに近くにあった椅子を勧めてくれた。
おじいさんも私たちの正面に腰掛ける。
沐沐：あの…ティアラのことなのですが…
仕立屋：…実は、もうティアラは出来ているんです
レオ・沐沐：「えっ
意外なおじいさんの言葉に、レオも私も目を丸くしてしまう。
仕立屋：ですが、お２人の人柄やご公務の様子を聞けば聞くほど…
仕立屋：ティアラは国王様と王妃様の絆の強さを込めたものにしたかった
レオ：でも、絆をティアラに込めるというのは…？
レオが尋ねると、おじいさんは頷き、店の奥からティアラを持ってきた。
沐沐：素敵…
輝くような美しさと、作りこまれた豪華で繊細な作りに、目を奪われる。

（でも…）

ティアラの真ん中の大きなくぼみには、宝石がはまっていない。
仕立屋：このティアラの仕上げになる宝石を、
仕立屋：お２人で選んで持ってきて頂きたいのです
そう言うおじいさんの表情は、先ほどまでの穏和なものから、
とても真剣なものに変わっていた。
仕立屋：お２人自身で選んだものが、このティアラの仕上げになることで、
仕立屋：絆を表すことになると思うのです
おじいさんはそこまで口にすると、私たちに深々とお辞儀をする。
仕立屋：どうかこの老いぼれの願いを、聞いては頂けませんでしょうか？
その姿からは、仕立屋としての誇りと、強い気持ちが伝わって来た。

（だから、私たちに工房へ来てほしいって言っていたんだ…）

レオ：……
隣に座るレオへ視線を向けると、
小さく微笑んだレオは、私にしっかりと頷いてみせる。

（レオも…きっと、私と同じことを考えている）

そう思うと、背中を押されたような気分になり、
私はおじいさんの方を向いて、問いかけに答えた。
沐沐：分かりました
レオ：このティアラに合う宝石を２人で選ばせてもらいます
仕立屋：国王様、王妃様…
おじいさんはほっとしたような笑みを浮かべると、また深く頭を下げる。
仕立屋：ありがとうございます
レオ：いえ、こちらこそ…だよね？
レオに視線を送られ、私もこくりと頷く。

（式典とティアラのことを、こんなに大切に想ってくださって…）
（私たちも、おじいさんの想いに応えないと）

それから、店を出るまでおじいさんは本当に嬉しそうにしてくれて、
私たちの気持ちまで温かくなった…―

＊＊＊

私たちは城に戻ると、ジルへ全ての事情を説明した。
ジル：そういうことでしたか…
ジル：ですが難しい課題を出されましたね
レオ：うん。それで１つお願いがあるんだけど
ジル：……？
レオの目配せを受け、今度は私が口を開く。
沐沐：過去の王妃のティアラを見せてもらえないかな
城へ戻るまでの間、どうやって宝石を選ぼうか、レオと話し合っていた。

（仕立屋さんたちは、あんな真剣にティアラを作ってきてくれていた…）

そんな方々が、これまでどんなティアラを作ってきたのかを見れば、
きっと何かの参考になるはずとレオと２人で決めたのだった。
ジル：分かりました、では…

＊＊＊

私とレオはジルに鍵を借りて、
過去のティアラが保管されている保管庫へと向かい…―

＊＊＊

そこには、ティアラ以外にも沢山の美術品が保管されていた。
その中でも、きちんと年代順に並べられたいくつもの王妃のティアラは、
ひと際美しく輝いている。
沐沐：とても大事に保管してあるんだね
レオ：１周年の記念式典でのティアラは特別なものだからね

（同じティアラだけど…どれも、特徴が違うんだな）

こうしてティアラを見つめていると、歴代王妃がどんな方だったのかさえ、
伝わって来るような気がしてしまう。
その時、ティアラを見つめながらレオがふいに口を開いた。
レオ：そういえば、宝石にも意味があるって知ってる？
沐沐：えっ
瞳を瞬かせると、レオがふっと笑って私の方へ向き直った。
レオ：それぞれの宝石を象徴する意味がつけられてるんだよ
沐沐：そうなんだ…

（宝石にも意味があるのなら…）

沐沐：それなら、ティアラにつけるのは、幸せな意味を持ったものがいいね
想いを口にすると、レオが優しく頷いてくれる。
レオ：そうだね。これからの未来が明るくなるようなものがいいかな

（未来が明るく…）

レオの言葉を聞いて、再び目の前のティアラへ視線を戻した、その時…―

（あ…）

素晴らしいいくつものティアラの中で、１つとても惹かれるものがあった。
沐沐：綺麗…
ぽつりとこぼすと、レオが隣に立って尋ねてくる。
レオ：どれ？
沐沐：この、黄色い宝石のティアラなんだけど…
無数のダイヤの装飾の中に、しずく型の黄色い宝石が輝くティアラを指さす。
レオ：ああ。これはトパーズかな
レオ：確か持ち主を正しい未来へ導くって意味があったと思う

（正しい未来へ導いてくれる…）

宝石の持つ意味と、レオの言っていた未来を明るくするという言葉が、
ぴったりと当てはまり、胸に響いた。
沐沐：レオ、ティアラの宝石なんだけど…
レオ：うん、俺もトパーズが良いと思う
沐沐：え？
レオの言葉に、はっとして視線を上げた。
すると、レオは穏やかに微笑み、私を見つめる。
レオ：言ったでしょ。好きな人のことは何でも分かるって
レオ：それに、正しい方へ導いてくれるなんて、俺たちにぴったりだと思ったから
レオ：沐沐もさっき、幸せな意味のものが良いって言ってたしね
心強い言葉が胸に温かく響き、自然と笑みがこぼれる。
沐沐：うん。ありがとう
私たちを導いてくれる、美しく眩しいトパーズのティアラを思い浮かべ、
私はレオと笑みを交わした…―

＊＊＊

その翌日…―
私たちは再び仕立屋を訪れ、２人で選んだトパーズをおじいさんへ渡した。
レオ：ティアラにはこの宝石をお願いします
仕立屋：………
おじいさんはトパーズを手に、丸眼鏡をくいっと持ち上げる。
仕立屋：これを選んだ理由を、お聞かせ頂いても宜しいですか？
そう尋ねてくるおじいさんの眼差しは真剣で、
私も同じように、真剣な想いを込めて答える。
沐沐：…私たちを、導いてくれると思ったからです
レオ：トパーズは正しい未来へ導く石です
私の言葉を引き継ぐように、レオもおじいさんに語りかける。
レオ：導かれた正しい方へ向かい、
レオ：これからの国の未来を明るくしていきたいと思って選びました
レオの横顔は頼もしく、国王としての強い決意が感じられた。
沐沐：ティアラを、作っていただけますか…？
緊張を抱きながら尋ねると、静かに私たちの話を聞いていたおじいさんは、
真っ直ぐにこちらを見つめて…―

第三話－スウィート（Sweet END）：

おじいさんは真っ直ぐにこちらを見つめ、にこりと微笑んだ。
仕立屋：最高のティアラをお作りいたします
仕立屋：最後の仕上げを終えたらお届けしますので、それまでお待ち頂けますか
（良かった…）

おじいさんの答えに、嬉しさが広がっていく。
レオ：では、宜しくお願いします
仕立屋：ええ
にこやかに見送ってくれるおじいさんに、レオと２人でお辞儀をして…―

＊＊＊

仕立屋を出た私とレオは、馬車へ戻る道を手をつないで歩いていた。
レオ：良かったね。これで式典も上手くいきそうかな
沐沐：うん
改めて、ほっと胸を撫で下ろす。

（おじいさんの想いに応えられて良かった…）
（これも、レオがいてくれたお陰だな）

沐沐：レオ、ありがとう
レオ：ん？
沐沐：レオが私たちの想いを話してくれたから、
沐沐：きっとおじいさんにも伝わったんだと思う
隣を歩くレオを見上げ、感謝を伝える。
すると、レオはにこっと笑い、つないだ手にぎゅっと力を込め…―
レオ：夫婦だから当たり前だよ
レオ：俺はどんな時でも沐沐の味方だから

（レオ…）

その言葉に、胸の奥が熱くなる。
沐沐：…うん
私はレオの手を握り返しながら、そっと口元を綻ばせた…―

＊＊＊

そうして日々が過ぎていき、ついに式典当日の朝…―
腰元から裾がふわりと大きく広がるレモンイエローのドレスを整えながら、
私は落ち着かない気持ちで鏡の前に立っていた。

（ティアラは昨日のうちに届いているし…）
（あとは間違えないようにすれば大丈夫）

改めて、式典の手順を頭に思い浮かべているとノックの音が響いて…―
レオ：準備万端だね
礼服姿のレオが、部屋へと入ってきた。

（あ…）

その凛々しい姿と、向けられた笑顔に、頬が緩む。
沐沐：レオも
レオ：まあね。こんな綺麗な沐沐の隣に立つんだから
レオ：それらしい格好しないと

（…そんな風に言われると）

さらりと告げられた言葉に、気恥ずかしさと嬉しさを覚える。
すると、こちらへ近づいてきたレオが、何かに気づいたような表情をした。
沐沐：どうしたの？
レオ：もしかして、新しい靴履いてる？
沐沐：あ…うん、今日のために特別に仕立ててもらったの
レオに見えるように、少しだけドレスの裾を持ち上げる。
靴はいつもよりヒールが高く、そのせいかレオとの距離が近く感じられた。
沐沐：どうして気付いたの？
高鳴る鼓動を隠すように微笑んで尋ねると、
レオは私にいたずらっぽい瞳を向ける。
レオ：それは…
言いながら、
レオが両手で私の頬を包み、吐息が触れてしまいそうな距離で囁く。
レオ：いつもより沐沐が近くに感じたから

（レオ…）

じっと瞳を覗き込まれ、鼓動が早くなっていく。
そうして、そのままレオが顔を傾け、唇が触れそうになった瞬間…―

（あっ）

部屋に響いたノックの音に、私ははっと我に返った。
メイド：国王様、王妃様、まもなくお時間です
レオ：うん、分かった。すぐに行く
レオが扉の向こうへ声をかけると、メイドさんが去っていく足音がする。
静かになると、レオはふっと息をついた。
レオ：残念。続きはまた後でかな
レオ：でも、緊張取れた？

（そういえば…）

レオが来る前は式典のことを考えてそわそわしてしまっていたけれど、
今はもうすっかり落ち着いている。

沐沐：うん

（また、レオに助けてもらっちゃったな）

感謝を込めて微笑みかけると、レオもにっこりと笑みを返してくれる。
レオ：それでは参りましょうか、王妃様？
クスっと笑って、レオが手を差し出してくる。
私も思わず笑みをこぼしながら、その手を取った。
沐沐：はい、国王様

＊＊＊

そうして、私はレオのおかげで和やかな気持ちのまま会場へと向かい…―
大勢の招待客の方々が拍手をしてくださる中、レオと２人で進む。
その先にある台座には、
おじいさんが作ってくれたティアラが置かれていた。

（王妃としてこの１年多くの経験をしたけれど、）
（１年前から、想いは変わっていない…）

決意を噛み締めながら、台座の前へたどり着く。
２人で会場に一礼をすると、レオがティアラを手に取り、掲げるようにした。
レオ：このティアラに使われているトパーズには、
レオ：正しい未来へ導くという意味があります
広い会場に、レオの堂々とした声が響き渡る。
レオ：私たちもこの国を正しい未来へ導けるようになり、
レオ：そして１年前、宣言したように、
レオ：沐沐と共にこの国を一生かけて治めると、ここに改めて誓います
集まった人々に向いていたレオが、私の方へ向き直る。
レオ：…沐沐
そうして、ふわりと微笑んで、恭しくティアラを授けてくれた。

（私も、この先ずっとレオを支えていく）

婚姻式で誓った想いを、もう１度胸に抱いて、
私は確かなティアラの重みを感じながら、そっとレオへ微笑んだ…―

＊＊＊

そうして、無事式典は終わり…―
私とレオは着替えを済ませ、すぐに仕立屋さんの元へ向かった。

（結局、当日までお礼を言いにこられなくて申し訳なかったな）

ずっと、ティアラのお礼を言いたいと思っていたものの、
あれから式典の準備が立て込んでしまい、手紙しか送れていなかった。
レオ：あ、来たみたい
レオの言葉に、はっとして振り返ると、
奥からおじいさんがにこやかに歩いてくる。
仕立屋：国王様、王妃様、わざわざありがとうございます
沐沐：いえ、こちらこそお礼が遅くなってしまってすみません
レオ：お陰で無事にジンクスを叶えられました
レオと２人で感謝の気持ちを伝えると、おじいさんはゆっくりと頷いた。
そして…―
仕立屋：良い式典でした
レオ、沐沐：えっ
レオも私も瞳を瞬かせてしまう。
仕立屋：実は遠くの方から見させて頂いておりました

（そうだったんだ…）

思いがけない言葉に、驚きと同時に嬉しさが広がる。
レオ：見に来てくださって、ありがとうございました
にこやかにそう言うレオと一緒にお辞儀をすると、
おじいさんも嬉しそうに会釈を返した。
そうして、私たちは仕立屋を後にして…―

＊＊＊

馬車に揺られながら、城までの道を戻っていると、
隣に座るレオがふと、小さく笑った。
レオ：まさか来てくれてたなんてね。全然気付かなかったよ
沐沐：私も
にこっと笑って頷くと、
膝に乗せていた手に、レオの手がそっと重なる。
レオ：式典の様子、見てもらえて良かったよね
優しい声色でそう言ってくれるレオに、にこりと笑みを向けた。
沐沐：うん、そうだね
レオの瞳を見つめ返していると、式典までの日々が、胸によみがえってくる。

（…本当に、レオには沢山助けてもらったな）

レオへの感謝の気持ちが胸を満たし、私の心を温めてくれる。
沐沐：今回のことで、これから先もレオと２人なら
沐沐：どんなことでも乗り越えていけるって改めて思った
素直な気持ちを口にすると、レオが、真剣な瞳で私を見つめる。
レオ：うん、何があっても俺が側にいるから。２人で乗り越えていこう
そんなレオに、私も心を込めて頷く。

（いつまでも、この気持ちを忘れずに）
（ずっとレオと２人でウィスタリアを守っていきたい）

ティアラを授けられた時にも感じた想いを、もう１度胸に抱き、
私たちは寄り添いあって、幸せな口づけを交わした…―

fin.

第三話－プレミア（Premiere END）：

おじいさんは真っ直ぐな瞳を向け、しっかりと頷いてくれた。
仕立屋：大事にお作りさせて頂きます

（良かった…）

おじいさんの返事に、ほっと胸を撫でおろす。
沐沐：宜しくお願いします
レオと２人でお辞儀をしてから、扉へと向かい、
店を後にしようとすると…―

（あれ）

振り返った先では、レオがおじいさんと話をしていた。

（何を話してるんだろう…）

不思議に思い近付こうとすると、ちょうど話が終わったようで、
レオがおじいさんへにこりと笑みを向ける。
レオ：では、お願いします
沐沐：……？
心なしか、楽しげに視線を交わし合う２人の様子が気になりながらも、
私はレオと店を出て…―

＊＊＊

馬車へ戻る道を歩きながら、私はレオへ疑問に思っていたことを尋ねた。
沐沐：さっきは、何を頼んでたの？
レオ：うーん、そうだな…
レオは、少し悩むような素振りをしてから、ふっといたずらっぽく笑う。
レオ：当日のお楽しみってことで
レオ：でも沐沐を喜ばせるものになるってことだけは約束する
そう言って、小さくウィンクをするレオに、頬が緩んだ。

（一体、何だろう…）
（でも、レオがそう言うなら、楽しみにしておこう）

沐沐：分かった
内容は分からないけれど、
私を喜ばせようとしてくれるレオの気持ちが嬉しい。
微笑むレオとぎゅっと手を握り合い、私は弾む気持ちで城へと戻った…―

＊＊＊

それからあっと言う間に日が過ぎ、式典当日の朝…―
レオ：じゃあ、この部分は変更してもいい？
沐沐：うん、そうだね
式典でのスピーチ内容をレオと確認しながら、
私はつい、何度も扉の方へ目を向けてしまう。

（どうしよう…お昼には式典が始まるのに…）

朝になっても、おじいさんに頼んでいたティアラが、まだ届いていなかった。
落ち着かない気持ちで、再び羊皮紙に目を落とすとレオが小さく笑う。
レオ：大丈夫。きっと間に合うよ
沐沐：…そうだよね。つい気になってしまって

（レオの言うとおり、大丈夫だよね）

信じて待とうと決めたその時、部屋の扉がノックされ…―
メイドさんと一緒に、男の子が木箱と小さな袋を手に部屋へ入ってきた。
メイド：仕立屋の使いの方です
男の子：遅くなり、すみません
恐縮した様子で頭を下げる男の子に、レオは温かな笑みを向ける。
レオ：ううん、わざわざありがとう
立ち上がり、男の子から木箱を受け取ったレオは私の側へと戻ってくると、
ゆっくりと箱を開いて…―
沐沐：…素敵
入っていたティアラには、中心の大きなくぼみの他にも、
輝くトパーズがふんだんにはめ込まれ、更に華やかになっていた。
男の子：店主から伝言を預かっています
男の子：国王様と王妃様の未来が、よりいっそう明るくなりますように、と

（おじいさん…）

おじいさんが心からそう願って作ってくれたことは、
ティアラを見れば分かる。
思いやりの気持ちが伝わってきて、胸の奥がじんと熱くなった。
レオ：おじいさんに、また改めて伺うと伝えてもらえるかな？
レオも私と同じ気持ちなのか、とても優しい笑みを浮かべている。
男の子：はい！
元気よく返事をすると、男の子はポケットから何かを取り出した。
男の子：それから、もう１つご依頼頂いていたものです
男の子はそう言いながら、手にしていた小さな袋をレオに差し出し…―
男の子の差し出した小さな袋を、レオは微笑んで受け取った。
レオ：本当にありがとう
男の子：いえ…それでは失礼致します
男の子は礼儀正しくお辞儀をすると、
メイドさんに付き添われて部屋を後にした。
沐沐：それって…
レオ：うん、おじいさんに追加で頼んだものなんだけど
言いながら、レオは袋から何か小さなものを取り出し、こちらへ差し出す。

（えっ…）

レオの手には、形に沿うように小さなトパーズがたっぷりあしらわれた、
華奢な指輪が乗せられていた。

（私が喜ぶものって言ってたのは…）

驚きに言葉を失っていると、レオがそっと私の手を取る。
レオ：トパーズの話を聞いて、沐沐に贈りたくなって
レオは微笑むと、既に結婚指輪のはまっている左手の薬指に、
そっと寄り添わせるようにして指輪をはめてくれた。
レオ：迷っても俺が側にいて導くよ…なんて、ちょっと大げさだけど、
レオ：そういう気持ちで作ってもらったんだ
沐沐：レオ…
結婚指輪と一緒に、明るい光を放つトパーズがきらきら輝いている。
その眩しい輝きには、レオの優しい想いが確かに込められている気がした。

（まさか、こんな贈り物がもらえるなんて）

嬉しさに、胸がいっぱいになるのを感じていると…―
レオ：この指輪と一緒に沐沐に伝えたいことがある
沐沐：え？
レオがそっと私に近付き、口を開いた。
レオ：今日は１年前の想いを改めて誓う日だから、
レオ：俺から沐沐にも誓わせてほしい
その言葉に瞳を瞬かせると、レオの瞳が近づき唇がそっと重なった。
レオ：一生かけて幸せにするって気持ちは変わらない
レオ：…愛してるよ沐沐
婚姻式の時と同じレオの言葉に、胸がきゅっと甘く締め付けられる。
レオ：これからもっと色んなことがあるかもしれないけど、
レオ：ずっと沐沐の味方だから

（レオは本当に、嬉しい言葉ばかりくれる…）

沐沐：ありがとう…
胸がいっぱいになりながら、私は微かに震える声で感謝を伝えた。

（私も、レオに誓いたい）
（あの時、レオが言ってくれたように）

〝レオ：大丈夫。俺が側にいるから安心して〞

沐沐：いつもレオには助けてもらってばかりだけど…
沐沐：私もいつもレオの味方だから…側にいるからね
精一杯の笑みを浮かべて、レオが言ってくれた言葉を、私からも返す。
すると、レオはふっと目を細め、にっこり笑ってくれた。
レオ：俺の奥さんは頼もしいな
優しい微笑みに、心が温かくなるのを感じながら、決意を新たにする。

（レオからの気持ちにも、おじいさんからの気持ちにも応えたい）
（素敵な式典になるようにしよう…）

＊＊＊

やがて式典の時間が訪れ…―
多くの人が集まる中、レオは台座からティアラを手に取る。
そうしてお互い向き合うと、レオがそっと近付いてきて…―
頭にティアラの重みを感じた瞬間、会場からは大きな拍手が湧いた。

（こんなに大勢の方に祝福して頂けるような王妃になれたのは…）
（レオがずっと側にいてくれたから）

歓声がいくつも上がる中、私はレオと手を取り合い、
集まってくださった人々の前に向き直る。
レオ：これからもこの国のために、力を尽くすこと
沐沐：そして手を取り合い、互いを支えていくことを、改めて誓います
レオと一緒に言葉にした誓いが、胸に深く染み込んでいくのが分かる。

（これからも王妃として、そしてレオの妻として、）
（このウィスタリアを２人でより良い方へ導いていきたい）

温かな拍手に包まれた会場には、笑顔があふれていた。
私とレオはそっと視線を交わし、微笑み合う。

（ティアラに選んだトパーズと、レオの贈ってくれたトパーズが、）
（私たちを導いてくれるように…）

レオ：沐沐
小さく私の名前を口にしたレオの瞳が、ゆっくりと近づいてくる。
この上なく幸せな空気の中、私の唇にレオの優しい口づけが落ちた…―

fin.

エピローグ

レオと無事に式典を終えたあなたに贈るのは…
１年経っても変わらない、甘い夜…―
レオ：もっと、沐沐を感じさせて欲しい
いつもと違う強引な瞳を向けて、レオがあなたをソファへ押し倒し…
レオ：今夜は寝かせてあげられないかも
レオ：沐沐のこと、離せそうもない
素肌を滑る指先に、身体が熱を帯びていき…―
レオとのとろけるような夜を、過ごしてみませんか…？