◆シンデレラガチャ◆(レオ◆ガチャシート

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彼目線のサイドストーリー

 

【続編】

◆愛の続き《エンゲージリング》 

◇愛のカタチ~プリティ〜《幸せの始まり》

◆愛のカタチ~ロイヤル〜《婚姻式》

 

 

 

【続編シート】

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愛の続き『エンゲージリング』

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楽しい時間はあっという間に過ぎ、
レオと吉琳は料理を食べ終える。
吉琳 「今日はありがとう、レオ」
ニコっと微笑む吉琳が、心から楽しんでくれたことが伝わり
レオの胸も幸せで満たされた。
レオ 「いいえ。料理は口に合った?」
吉琳 「うん、すごくおいしかった」
その時、城下の大時計が夜を告げる鐘を鳴らす。
聞こえた重低音に、レオは小さく息をついた。

(お酒を飲んだら、少しは気が紛れると思ったけど)
(…やっぱ緊張するな)

吉琳 「そろそろ城に戻らないとだね」
そう言って寂しそうに窓の外を見つめる吉琳の手に
レオはそっと自分の手を重ねた。
レオ 「うん、でもその前に…」

(まだ大事なことが残ってる)

レオ 「最後だけ、何も聞かずについて来てくれる?」
吉琳を見つめながら、レオは緊張で速まる鼓動を感じた。

***

レオは、城下を見渡せる高台へ吉琳を連れてきていた。
吉琳 「わぁ…綺麗…」
目の前に広がる夜景に、吉琳は目を輝かせている。
寄り添って景色を眺めていたレオは、
向かい合うようにして、真っ直ぐ吉琳を見つめた。

(吉琳に伝える言葉なんて決まってるのに)

改めて目の前にすると想像以上に胸が騒いで、
思わず言葉に詰まってしまう。
レオ 「……やばいな」
そう言ったレオは、次第に頬に熱が集まるのを感じ、
吉琳から視線を逸らす。

(さすがに今から言うこと、バレちゃってるかな…)

逸らした先に広がる城下の夜景に、レオはふっと目を細めた。

(最後まで余裕でいたかったけど…)

格好つけきれない自分自身に、レオは小さく苦笑をこぼしす。

(でもこういうところも含めて吉琳は俺を受け入れてくれた)
(だから、俺もそれに応えたい)

レオ 「吉琳…」
レオは息をつき、一歩吉琳に近付いた。
レオ 「もう気づいてると思うけど」
ポケットから小箱を取り出す。
吉琳 「これって……」
レオ 「事前調査がしたくて」
レオ 「わざと前から気になってたお店を通ったんだ」
仕立屋で指輪を買った時を思い出し、レオは肩をすくめた。
レオ 「ハンカチ忘れたって苦しい言い訳だったかもしれないけど」
レオは小箱を吉琳に差し出す。
レオ 「開けてみて」
緊張した表情で吉琳はそっと小箱を開けた。
すると、次第に目元を和らげていき、
その瞳は、パールと小花を形作った宝石を反射してキラキラと輝く。
レオ 「指輪は吉琳の好きなものをあげたかったんだ」
指輪に見入る吉琳の頬を、レオは優しく手のひらで包み込む。
恥ずかしそうに顔を赤くする吉琳に愛おしさが募った。
レオ 「こうやって、幸せにしたいって心から思えたのは」
レオ 「吉琳が初めてなんだ」
言いながら、自然と頭に吉琳との思い出が浮かび、
レオはふっと笑みをこぼす。

(初めて会った時から、吉琳には驚かされてばかりだったな)
(特にあの時とか…)

*****
吉琳 「レオ、私がここにいるから眠っていいよ」
レオ 「…………」
*****

どんな時でも吉琳は側にいてくれた。
改めて思い返すと熱い気持ちが込み上げ、レオは想いを口にする。
レオ 「今もこれからもずっと、俺が幸せにしたいのは」
レオ 「吉琳しかいない」

(何年経っても、絶対この気持ちは変わらない)

速まる鼓動を整え、静かな夜にレオの言葉だけが響く。
レオ 「俺と結婚してください」
真っ直ぐに吉琳を見つめると、辺りは静寂に包まれた。

(覚悟はしてたけど…)

返事を待つ時間がずいぶんと長く感じる。
鼓動が再び音を立て始めた、その時…
吉琳 「…よろしくお願いします」
ふわりと微笑んだ吉琳は、
ワンピースの裾を持ち上げ、お辞儀をした。
その光景に、レオの胸には嬉しさが溢れていく。
レオ 「俺こそ、これからよろしくね」
ゆっくりと顔を上げた吉琳に、胸の奥が甘くくすぐられた。
レオ 「吉琳…」
そのまま、レオは吉琳を力強く抱きしめる。
レオ 「あー今日ずっと緊張してた」
朝から思い描いていたプロポーズの瞬間が叶い、
レオはふっと肩の力を抜いた。
腕の中の吉琳を見つめると、にこりと微笑まれ
触れたい気持ちが募り、更にぎゅと抱きしめ直す。
レオ 「今の俺、世界で一番の幸せ者かも」
吉琳 「大げさだよ」
楽しげに笑う吉琳へ、レオは顔を近付ける。

(吉琳に幸せにしてもらったように)
(俺も吉琳を幸せにしたい)

レオ 「そう? 大げさなんかじゃないと思うけど」
吉琳 「え……?んっ……」
そっと唇に触れ、レオは頬が次第に火照っていくのを感じた。
レオ 「ほらね? やっぱ、幸せだ」
吉琳 「そうだね。私も幸せだよ…」
吉琳は目元を赤らめながら、穏やかな微笑みを浮かべている。

(だから心から誓いたい)
(いつまでも愛すよ…吉琳)

再び落とした口づけは何度も角度を変えて重ね
徐々に灯る熱が、やがて身体全体を包んでいった…―

 


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愛のカタチ~プリティ〜『幸せの始まり』

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吉琳と共に馬車に乗り込むと、
シュタリー国の人達が手を振り、見送ってくれている。
その頼もしい顔つきに、レオは自然と笑みがこぼれた。
吉琳 「本当に、シュタリー国の方々変わったね」
レオ 「そうだね。俺もひとつ勉強になった」

(人と違って、国はただ守るだけじゃだめなんだ)

レオは、生き生きと廃材を片付けるシュタリーの人達を眺め
今度こそ大丈夫だと確信する。
レオ 「再建って国を豊かにすることだと思ってたから…」
レオ 「でも、本人たちが変わらなければ再建は出来ない」
レオ 「ひとりでは何も出来ないってことが分かったよ」
目の前にいる吉琳を見て、思い出す。
レオ 「吉琳が背中を押してくれたおかげだよ」

(あの時……)

*****
吉琳 「困ってる国を見捨てるなんて、レオらしくない」
吉琳 「ウィスタリアのことは私に任せて」
*****

吉琳がシュタリーの再建を後押ししてくれたことを思い出し
嬉しさが溢れて、頬を優しく包み込む。

(吉琳が教えてくれたことだから…)

レオは、静かに湧きあがる決意を口にした。
レオ 「これからはウィスタリアでも、学んだことを生かすよ」
レオ 「俺についてきてくれる?」

(次は、吉琳と…)
(吉琳が守ってくれたウィスタリアのために動きたい)

見つめた吉琳は、顔を綻ばせている。
吉琳 「もちろん…どんなことがあってもついて行きます」
その言葉を聞いた瞬間、熱いものがこみ上げてきた。

(他の誰よりも、吉琳にこう言ってもらえることが)
(何よりも頼もしいな)

微笑む吉琳と見つめ合い、唇を重ねようとした、その時…―
レオ 「……っ……」
鋭い痛みが肩に走った。

(…こんな時に)

吉琳 「レオ……?」
レオ 「いや、大丈夫…」

(治療はしてもらったはずだけど…)

痛みはじわじわと広がっていき、レオはかばうように肩を押さえる。
吉琳 「傷が痛むの…?」
そう言って心配そうに見つめる吉琳に、苦笑をこぼした。

(吉琳にこんな顔させて…だめだな俺)

レオ 「ちょっと頑張りすぎたかも」
誤魔化すように、わざと軽い口調で笑いかける。
けれど額には次々と汗が浮かび、背筋がひやりとした。
いつの間にか、額に触れられた吉琳の指先が心地いい。

(…吉琳が霞んで…よく見えない)

揺らぐ視界の中で、吉琳を見ようと目を細めると
不意にふっと力が抜けていった。

(まずいな…)

自分の身体が支えられず、
小さな衝撃と共に、吉琳の温もりを感じる。
吉琳 「レオっ…? レオ……!」
次第に遠のいていく意識の中で、
吉琳の悲しげな声が耳の奥で響いていた…―

***

レオは霞みがかった意識の中で、自分を呼ぶ声を聞いていた。
吉琳 「レオ、起きて…お願い」

(……吉琳?)

吉琳 「…会いたい」
その切なげな震える声に、胸が締め付けられる。

(…俺はここにいるよ)

思わず手を伸ばそうとすると、
何かが上に乗っているように重く、動かすことが出来ない。
吉琳 「公務が終わったらまた来るね」
自由に動かない身体に悔しさを滲ませていると、
不意に椅子を引く音がする。
コツコツと遠ざかる足音に、レオは思わず名前を呼んだ。
レオ 「……吉琳」
その時、急に意識がはっきりとして、
重い瞼をゆっくりと開けた。
視界には、見慣れた天井が広がっている。

(…吉琳は……)

視線を巡らせ吉琳を探すと、
扉付近で立ちつくしている姿が目に留まった。
吉琳 「レオ…?」
戸惑いに揺れる吉琳の瞳は、うっすらと潤んでいる。
レオ 「俺……」

(今まで何が…)

吉琳の元へ歩み寄ろうと、痛む身体を起こそうとすると
吉琳が駆け寄って支えてくれた。
吉琳 「ずっと眠ってて……」
けれど、吉琳はそのまま言葉を詰まらせ
レオの背中にそっと腕を回す。
吉琳 「良かった、本当に良かった……」
その涙まじりの声に、レオは胸が詰まる思いに駆られた。
レオ 「…また待たせちゃったみたいだね」

(…俺は吉琳を泣かせてばかりだな)

*****
レオ 「吉琳ちゃん……起きて」
レオ 「迎えにきたよ」
*****

吉琳の頬を伝う涙に口づけたことを思い出し、
レオは小さく苦笑をこぼす。

(でも…もうこれから涙は流させない)

レオは、吉琳の頭にそっと手を添えた。
レオ 「今度こそ、離さないよ」
吉琳 「うん…」
レオ 「どんな時も、俺は吉琳がいると幸せになれる」

(だから、吉琳のことは俺が一生かけて幸せにする)

レオは真っ直ぐに吉琳を見つめ、募る想いを言葉にする。
レオ 「もう一度、改めて言わせて」
レオ 「…結婚しよう」
すると、吉琳は穏やかな微笑みを浮かべた。
吉琳 「はい…喜んで」
そう言って頷いた吉琳に嬉しさがこみ上げ
頬を包み込んでそっと唇を重ねる。
吉琳 「…ん、……」

(色々回り道もしたけど…)
(今度こそずっと、吉琳と一緒に歩いて行くよ)

レオは溢れる愛しさに、吉琳をぎゅっと抱きしめ返し
幸せな胸の高鳴りを響かせていった…―


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愛のカタチ~ロイヤル〜『婚姻式』

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吉琳の部屋の前に立ったレオは、
意味もなくタキシードのカフスを止め直した。

(いよいよか…)

この扉の向こうには、ドレス姿の吉琳がいる。
そう思っただけで、レオの鼓動は小さく跳ねる。

(こんなに緊張するなんて思わなかったな)

苦笑をこぼすと、扉の向こうから声をかけられた。
ユーリ 「いいですよ、レオ様」
その掛け声を聞いて、ドアノブに手をかけ……
レオ 「入る…―」
言いながら吉琳を見た瞬間、はっと息をのんだ。

(信じられないな…)

たっぷりとフリルのついた純白のドレスは、
吉琳の美しさを際立たせていた。

(……綺麗すぎる)

愛しさが募って、胸に熱いものがこみ上げてくる。

(吉琳とこの日を迎えられるなんて)
(やっぱり俺は世界で一番の幸せ者だ)

ユーリ 「えーっと……何か言った方がいいんじゃないですか、レオ様」
ユーリの咳払いに、レオは我にかえった。
レオ 「ああ、そうだね」
吉琳に見惚れて何も言えないでいたことに苦笑し、
レオは吉琳へと近付いて、そっと頬に触れる。
レオ 「一瞬、涙が出そうになった」
吉琳 「え?」
目を瞬かせる吉琳に、レオはにこりと微笑む。
レオ 「吉琳が綺麗すぎて」
吉琳 「レオ……」
吉琳 「レオとこの日を迎えられて、泣きそう」
わずかに瞳を揺らしながらふわりと微笑む吉琳に、
レオの胸は甘く締め付けられた。
その時、ユーリがこちらに笑みを浮かべて扉を開ける。
ユーリ 「感動はそこまでにしておいて…」
ユーリ 「吉琳様、レオ様。会場へどうぞ」

***

扉が開くと同時に、
レオは真っ赤な絨毯の上をゆっくりと歩いて行く。
周りにはシュタリー国の人々やウィスタリアの大勢の人々が、
笑顔で迎えてくれた。

(こんなに多くの人に支えてもらったのか)

改めて思い返し、胸に温かさが溢れる。
そのまま歩みを進めると、笑顔を見せるシドとロベールの隣で、
アランが眉を寄せているのが目に留まった。

(喜んでるなら、笑ってくれてもいいのに)

レオは小さく苦笑をしてから、扉へと向き直る。
すると、吉琳がこちらへ歩み出した。

(ここにいる全員に感謝しなくちゃいけないけど)
(1番ありがとうって伝えたいのは…)

やがて、吉琳がレオの隣で足を止める。

(吉琳がいなかったら、きっとここに立ててない)

吉琳を見つめると、自然と笑みがこぼれた。
そうして、祭壇にいたジルが息を吸い込み、告げる。
ジル 「レオ=クロフォード」
ジル 「あなたは吉琳と共に、この国を一生かけて治め…」
ジル 「この国の王となることを誓いますか」
レオ 「誓います」
ジル 「ウィスタリア国プリンセス、吉琳」
ジル 「貴女はレオを支え、この国を一生かけて治めることを誓いますか」
吉琳 「はい、誓います」
ジル 「それでは、誓いの口づけを」
向き合い小さくお辞儀をすると、
顔を上げた吉琳が幸せそうに微笑む。

(今日を迎えられて良かった)

嬉しさを胸に、レオはそっとベールをあげた。
すると、吉琳の瞳が潤んでいることに気がつく。

(もしかして……)

レオ 「もう泣きそうになってる?」
吉琳 「うん…でも、もう少し我慢しなきゃね」
にこっと吉琳が笑顔に瞬間、
目のふちから、ひとすじの涙が伝い…

(沢山、待たせちゃったけど…)

レオは優しく微笑み、指で涙をぬぐった。
吉琳の目元がが、かあっと赤く染まる。
周りからも、どよめきと歓声があがった。
レオ 「大丈夫。仕切り直すから」
レオがジルにちらりと視線を送り…
ジル 「改めて、誓いの口づけを」
困ったように微笑んだジルに促され、レオが私を抱き寄せる。
レオ 「一生をかけて幸せにするって誓うよ」
レオ 「…愛してる」
吉琳 「私も…」
レオが、吉琳へと優しく唇を重ねる。

(これからは、今まで以上に)
(吉琳が笑顔になれる毎日にするよ)

レオの胸に幸せが溢れていく。
2人を祝福するように、割れんばかりの拍手が響き渡った…―

 


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    小澤亞緣(吉琳) 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()